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錦織がユニクロと所属契約。「カッコいい姿を子供たちに見せたい」練習動画も公開

2018年「全米オープン」での錦織

長年、日本のテニス界を牽引し続けている元世界ランキング4位の錦織圭(日本/ユニクロ)が、10年以上グローバルアンバサダーを務めているユニクロとこのほど所属契約を結んだことを発表。フロリダからオンラインで参加した記者会見で、ユニクロとの関りや今後の展望、協力して行いたいジュニアの育成などについて語った。

錦織は2011年にユニクロのグローバルアンバサダーに就任。以後、同社の開発したウェアを身に着けて2014年には「全米オープン」準優勝、2016年には「リオデジャネイロオリンピック」銅メダル獲得、長い間世界のトップ10選手であり続け、自己最高では世界4位に到達するなど、素晴らしい活躍を続けてきた。

錦織との関係について株式会社ファーストリテイリンググループの上席執行役員である柳井康治氏は、「最初に契約をした頃は、日本から世界へ打って出ようと我々も会社としても思っていて、錦織選手もこれから世界No.1になるぞ、というようなタイミングで、本当にお互いの志や世界に向かう姿勢が共鳴した良いパートナーシップが結べました。(錦織のウェア制作に携わるスタッフは)家族同然のような気持ち、一心同体で戦っているので、1ポイント1ポイント一喜一憂して見ており、全社一丸となって応援しています」と語った。

錦織はそんなユニクロについて、「もう10何年グランドスラムに合わせていろんな服を着させてもらっている中で、結構ユニクロの方たちとミーティングで相談しながら作ってもらっているので、勝負に対するスタッフの皆さんのすごく熱い気持ちがあって、それを背負って自分も戦っているんだというのは毎回強く思います」と話す。

同時に、ユニクロは「全日本ジュニアテニス選手権」のタイトルスポンサーとなり、錦織が大会アンバサダーとなることも発表。それについて錦織は、「僕は12歳でこの大会で優勝して、それがプロになるきっかけというか、優勝したおかげでプロになれるんだ、なるんだという決断ができたのがこの大会を優勝した後でした。そのあと18歳以下の時は苦い負けも経験して、その悔しさを逆にバネにできたところもありましたし、いろんな経験ができたのがこの“全日本ジュニア選手権”でしたね」と自身の経験を振り返った。

また、「本当は自分が現地に行って試合を見たり、何かジュニアたちに刺激を与えられるようなことをできればベストだと思いますが、今はまだ現役をやっている中でそれは難しいかと思います。でも何かしらジュニアに、この前ユニクロさんとやらせていただいたジュニアのレッスンみたいな、その中で自分も得たものもありましたし、ジュニアたちに自分の打つ球だったり、何か刺激を与えられるようなことをできたら嬉しいなとは思います。この全日本を通して、もちろんここで優勝すれば夢が保証されるというわけではないのですが、優勝した人たちの特典として、自分と練習ができたり、何か自分がサポートできるようなことは進んでやりたいと思います」とジュニア育成への意欲を述べた。

それを受けて柳井氏は、現在は錦織が日本にいないので、ジュニアの方を招待して海外を経験させることにもまた大きな意味がある、と希望を語った。

若い頃に海外へ出た経験について、錦織はこう語る。「僕の場合はアメリカに13歳の頃に来たんですが、その頃からプロの方と練習する機会を与えてもらったり、目の前でトップ10の選手たちが間近で練習しているのを見て、いろんな刺激をもらいました。また日本人と違うテニスを味わうというところがすごく大きな意味があると思うので、なるべく若い頃から、海外に住めとは言わないですが、少しでも来られる環境があるなら来ていた方が何かしら良い経験ができるのではないかと思います。こうしてユニクロさんのサポートもあり、テニス協会のサポートもある中で、海外に来られるチャンスを手に入れられるというところはすごく大きなモチベーションになるのかなと思います」

以前にジュニア対象のテニスクリニックを行ったこともある錦織は、その経験についてこう話す。「もう本当に楽しかったですね。正直、子供たちのためというよりは自分が楽しめたというか。自分が一番楽しんでたんじゃないかと思うくらい、これをきっかけに子供たちに教える楽しさとか、子供によっては本当に吸収が速い子がいたり、真面目に取り組んでくれて、言ったことをすぐ行動できたりという子供が特に多かったので、そこで教える楽しさとか。もちろんまだ現役は続ける気でいますが、空いた時間で子供たちのためと言いつつ、自分のためにも、テニスをより楽しむというところで、子供たちと接する場があるというのはとても楽しかったです。これは毎年やっていきたいようなイベントでした」

「ジュニアたちには気負い過ぎないでもらいたいですが、大きなチャンスをモノにするという力を身につけてもらいたいですし、(”全日本ジュニア選手権”で)優勝した方たちにはさらに世界を目指してもらえるようなサポートを自分もユニクロさんもしていくつもりなので、まずは優勝目指してやってもらいたいですね」

次世代のジュニア選手たちにお手本になりたい点を聞かれると、「僕はコーチという職業が自分ではあまり向いていないと思うので、口で、言葉にして伝えるということがまだまだ難しくて、そこはまだこれから勉強していこうと思っています。やはりまだ今は自分の現役の姿を、背中を見てもらいたいというくらいの気持ちで、自分はカッコいい姿を子供たちに見せたいなというのが一番強い思いであるので、ユニクロのアンバサダーでもある国枝慎吾(日本/ユニクロ)さんや(ロジャー・)フェデラー(スイス)だったり、彼らの背中を見ながら自分も成長しないとな、とエネルギーを彼らにもらっていますし、そういう姿を自分も子供たちに見せることができたら嬉しいなと思います」と答えた。

そして今後の競技人生の目標は、「まずは今までのランキングのところまで戻って来たいですね。まずトップ10に戻って来られるように。それまでまだちょっとゴールがいくつかあるんですけど、最終的にはまたその位置に戻って来て、今の(ラファエル・)ナダル(スペイン)だったり(ノバク・)ジョコビッチ(セルビア)と1回戦とかではなく、後半で当たっていけるように、またあの場所に戻って来たいなというのは大きな気持ちであります」と話す錦織。

「本当にいつかは子供たちを教えられることとかは夢見ています。それは、どっちかと言うと自分は現役に集中したいタイプなので、今いろいろ器用にいろんなことをするというのは想像はつかないんですが、でも今回怪我をして結構日本にいるタイミングもあって、その中でジュニアのキャンプに顔を出してジュニア選手のレベルを見たり、自分も一緒に練習したりということができたので、そういうモチベーションを彼らからも自分はもらいつつ、その上でまた復帰したら自分のテニスをみんなに見てもらえるように。自分がトップに出たことによって西岡良仁(日本/ミキハウス)選手やダニエル太郎(日本/エイブル)選手ら若い選手が出てきているのはあると思うので、日本人の自分ができるんだというところはまず見せたいなと思います。その中で将来はこの前のイベントのように子供たちと触れ合える場所というのも、できる限りやっていきたいと思っています」

ジュニアの育成を考えるきっかけとなったのは昨年のイベントだったかもしれないと語る錦織。本人の言うように、まずはトップ10復帰。そして子供たちを指導していく将来へと、これからも活躍を続けて欲しい。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2018年「全米オープン」での錦織
(Photo by TPN/Getty Images)

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