現地6月5日に行われた「全仏オープン」(フランス・パリ/5月22日~6月5日/クレーコート)最終日、男子シングルスに第5シードとして出場していたラファエル・ナダル(スペイン)が22回目のグランドスラム優勝を果たした。「全仏オープン」公式ウェブサイトが伝えている。
ナダルは決勝で第8シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)と対戦。第1セット前半に1ブレークアップとすると、そのままセットを取る。そして第2セットの1-3からなんと11ゲームを連取。ルードに反撃のチャンスをほぼ与えず、6-3、6-3、6-0のストレート勝利を飾った。これで「全仏オープン」決勝で14戦14勝としたナダルは、自身の持つグランドスラム最多優勝記録を22回に伸ばしている。
「今の気持ちを言葉にするのはとても難しい。こんなことになるなんて思ってもみなかった。36歳になって僕のキャリアにとって最も大切なコートで戦えているなんて。また優勝できたことはとても大きい。多くのエネルギーを与えてくれて、これからも頑張ろうと思えるんだ…これから先、何が起こるかわからないけど、戦い続けるつもりだよ。チームと家族に感謝したい。彼らなしではこんなことは実現できなかった。特に怪我で厳しい時を過ごしている時にはね」
初めてナダルと対戦した末に準優勝に終わったルードは「決勝でラファと対戦するのがいかに大変かがわかったよ。救いは、僕が最初の犠牲者じゃなくて、その前に何人もいることだね」とジョークを交えてコメント。2018年からナダルのアカデミーでトレーニングしていることから「僕をアカデミーに受け入れてくれてありがとう。あなたは僕をはじめ、テニスをしている世界中の人間のお手本だ。これからもプレーを続けてくれることを祈っているよ」と続けている。
大会14日目に車いすの部の男子シングルスで優勝した国枝慎吾(日本/ユニクロ)は、続けて男子ダブルスの決勝にも出場。グスタボ・フェルナンデス(アルゼンチン)と組んで第1シードのアルフィー・ヒュウェット(イギリス)/ゴードン・リード(イギリス)ペアと対戦したが、2セットともタイブレークの末に落とすという形で惜しくも敗れた。
大会15日目の男子シングルス、車いす男子の試合結果は以下の通り。(※[]内の数字はシード表記)
<男子シングルス>
【決勝】
〇ラファエル・ナダル(スペイン)[5] 6-3 6-3 6-0 ●キャスパー・ルード(ノルウェー)[8]
<車いす 男子ダブルス>
【決勝】
〇アルフィー・ヒュウェット(イギリス)/ゴードン・リード(イギリス)[1] 7-6(5) 7-6(5) ●グスタボ・フェルナンデス(アルゼンチン)/国枝慎吾(日本/ユニクロ)
<クアード シングルス>
【決勝】
〇ニルス・フィンク(オランダ)[1] 6-4 7-6(8) ●サム・シュレーダー(オランダ)[2]
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は「全仏オープン」での国枝とフェルナンデス(左より)
(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)