現地6月5日の「全仏オープン」(フランス・パリ/5月22日~6月5日/クレーコート)最終日、女子ダブルスと車いすの部の女子ダブルスで決勝が行われた。「全仏オープン」公式ウェブサイトが伝えている。
上地結衣(日本/三井住友銀行)は、クオザード・モンジェーヌ(南アフリカ)との第2シードペアとして、女子ダブルス決勝で第1シードのディーダ・デ グロート(オランダ)/アニーク・ファンクォト(オランダ)ペアと対戦。この試合は前日に始まったが、セットカウント1-1となって10ポイントのマッチタイブレークを戦っている時に、雨により中断していた。マッチタイブレーク途中から再開した後、上地ペアは一時6-4とリードするがそこからの6ポイントのうち5ポイントを相手にモノにされ、9-7と相手にチャンピオンシップポイント。1本目はしのいだが、2本目でショットがネットにかかってしまい、惜敗している。
女子ダブルスでは、第8シードのココ・ガウフ(アメリカ)/ジェシカ・ペグラ(アメリカ)ペアとワイルドカード(主催者推薦枠)で出場するカロリーヌ・ガルシア(フランス)/クリスティーナ・ムラデノビッチ(フランス)ペアが対戦。ガウフ/ペグラ組は第1セットの第2ゲームで5度のブレークポイントをしのいだ後、2回ブレークしてセットを先取する。しかし第2・第3セットでは0-4とリードされてしまい、そこから追いつくことができずに6-2、3-6、2-6の逆転負けを喫した。今大会の女子シングルスでガウフは準優勝、ペグラはベスト8とそろって結果を残していたが、2016年大会のチャンピオンであり同年の最優秀ダブルスペアに選ばれたこともあるガルシア/ムラデノビッチ組が6年ぶり2度目の優勝を果たしている。
逆転できた理由についてムラデノビッチは「素晴らしいペアを相手に第1セットを2-6で落としたけど、慌てることなく集中を切らさなかったことができたのにはとても満足よ。母国の大会の決勝で第1セットを取られても、持ちこたえることができた。自分たちを信じ、よく話してコミュニケーションをしっかり取った。そうやって一緒に解決策を探ったの」と説明。
そしてガルシアは、二人とも世界ランキングでトップ10に入っていた2016年大会と、どちらも大きく順位を落としていた今回とは状況がまったく異なるとして、今回の優勝は「まったくのサプライズよ」と打ち明けた。「テニスでは自分が持てるものをすべて出さなければならない。ツアータイトルはとても大きなものだけど、グランドスラムタイトルはさらに大きいものなの。それを懸けた戦いでは楽しむべきだし、自分の良いところをすべて出す必要があるわ」
大会15日目、女子ダブルス、車いす女子の試合結果は以下の通り。(※[]内の数字はシード表記)
<女子ダブルス>
【決勝】
●ココ・ガウフ(アメリカ)/ジェシカ・ペグラ(アメリカ)[8] 6-2 3-6 2-6 〇カロリーヌ・ガルシア(フランス)/クリスティーナ・ムラデノビッチ(フランス)
<車いす 女子ダブルス>
【決勝】
〇ディーダ・デ グロート(オランダ)/アニーク・ファンクォト(オランダ)[1] 7-6(5) 1-6 [10-8] ●上地結衣(日本/三井住友銀行)/クオザード・モンジェーヌ(南アフリカ)[2]
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は「全仏オープン」でのガルシアとムラデノビッチ(左より)
(Photo by Robert Prange/Getty Images)