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前回覇者の敗退にも影響?全仏の「馬鹿げたルール」とは

2021年の「全仏オープン」会場

「全仏オープン」(フランス・パリ/5月22日~6月5日/クレーコート)の女子シングルス1回戦を中断させた、大会のとあるルールが話題となった。英スポーツメディア EUROSPORTが報じた。

センターコートのフィリップ・シャトリエ・コートにて、ディフェンディングチャンピオンで第2シードとして出場していたバーボラ・クレイチコバ(チェコ)と世界ランキング97位のディアン・パリー(フランス)が対戦した1回戦。クレイチコバが第1セットを6-1で取り、第2セットでもパリーのサービスゲームを先にブレークして、ゲームカウント2-1でリードしていた場面で試合がしばらく中断された。原因は、観客が自分の席へたどり着くのに時間がかかっていたからだ。

プロテニスの試合では多くの場合、スタジアムの外にいた観客が席に着くためには、各セットの3ゲーム目が終わるまで、つまり、コートチェンジが行われるまで外で待たなければならない。そして、そのタイミングが来ると、席に着こうとする大勢のファンが席を探したり、すでに座っている観客の前を通してもらったり、間違って自分の席に座っている人とチケットを確認し合ったりといった事態が起きるため、会場が静まるまでにかなりの時間を要する。この時、自分のサービスゲームを迎えていたクレイチコバは、会場を見渡しながら歩き回ったり、その場で足を動かしながら辛抱強く待つ様子が見られた。

今回のクレイチコバとパリーのように、このような中断は選手のペースに影響することも少なくない。肘の怪我により約3ヶ月ぶりの大会に臨んでいたクレイチコバは、試合再開後に5ゲーム続けて落とし、6-1、2-6、3-6の逆転負けを喫している。

EUROSPORTでこの試合のコメンテーターを務めていた元選手のマーク・ペッチー(イギリス)は、悪しきルールについて放送中にこうコメントしている。「これはテニス界における悪夢の3ゲームルールと言っていいだろう。空いている席はたくさんあるのに、今回はチケットの問題や、誰がどの席に座るかという問題も重なって、明らかに事態を悪化させている。僕は毎回言っているんだ。(グランドスラム4大会の運営側とATP、WTA、ITFから成る)7つの運営組織はいつになったら1ゲーム目が終わったところでファンが入場できるようにルールを変えるんだって」

「観客は大金を払って大会を見に来ていて、しかも今日はスタジアムの外では雨が降っているのに、なぜ3ゲームも外で待たせておくんだ。まったく馬鹿げたルールとしか言いようがない。テニスにとって何の利益ももたらさないばかりか、試合の進行を遅らせている。しかも、ほとんど毎回だ」

同じくコメンテーターを務める元選手のサマンサ・スミス(イギリス)も賛同。「この広いスタジアムで自分の席を見つけるのは簡単なことではないわ。特に(急がなければならないという)プレッシャーがかかっているとなればなおさらよ」と指摘している。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2021年の「全仏オープン」会場
(Photo by Tim Clayton/Corbis via Getty Images)

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