先日、再びアメリカで悲劇が起きた。テキサスの小学校で18歳の男性が銃を乱射し、19人の子供と2人の教師の命が犠牲となった。この事件を受け、マルチナ・ナブラチロワ(アメリカ)やアンディ・ロディック(アメリカ)などのアメリカのテニスレジェンドたちや選手らが反応した。スポーツウェブメディアSportskeedaなど複数メディアが報じている。
元世界女王のナブラチロワは、アメリカでの銃や他の武器の所持を登録制にすべきだとTwitterで声を上げた。「私たちの国は、救いようがないほどに暴力で病んでいる…とても悲しいし、ほとんどは防ぐことができたこと…ただただ悲しい。今こそ銃規制を!!!世の中にある全ての銃を登録して、出来ない者は刑務所行きにして!!!」
元世界王者ロディックもアメリカで繰り返される悲劇を嘆いた。「胸が張り裂けそうだ…何度も何度も、何度も同じことが起こる。同じ対処をして、違う結果を期待するのは愚かだ。同じではうまくいかないんだ」
さらにロディックは、今週米ライフル協会(NRA)の集会でスピーチを行うテキサス州知事のグレッグ・アボット氏に向けてメッセージを送った。「あなたがNRAの年次総会で行うスピーチを楽しみにしているよ。今こそ指導者として導く時だ」
一方、世界ランキング11位のジェシカ・ペグラ(アメリカ)もTwitterを更新し、被害者の家族に寄り添う気持ちを吐露した。「バッファローで事件が起こってから1週間ほどしか経たないのに、目覚めてすぐテキサスでの恐ろしいニュースを知るなんて。気が滅入るし、不安。関係者の家族のことを思うと本当に心が張り裂けそう」
自身も父親である元世界7位のマーディ・フィッシュ(アメリカ)は、ほぼ毎日子供を学校へ送っており、自分の家族に同じようなことが起きるなんて想像できない、と綴った。「僕はほぼ毎日子供たちを学校に送り届けている。その時が彼らを見る最後になるなんて、夢にも思ったことがなかった。彼らは、僕たちの子供だよ。僕たちの子供だ!もうたくさんだ」
ビリー・ジーン・キング(アメリカ)もこういった事件がアメリカで繰り返されることに言及し、より厳しい対策が必要だと訴えた。
「今日テキサスで起こった恐ろしい銃撃事件で命を落とした19人の小学生と2人の教師のことを思うと心が痛みます。まだ多くの情報が分かっていませんが、一つははっきりしています。アメリカではこのような銃撃事件がひんぱんに起こりますが、他の国では本当にまれであるということ。今こそ、アクションを起こす時です」とキングは綴った。
元プロ選手で有名なコーチでもあるブラッド・ギルバート(アメリカ)はさらに一歩踏み込んで、すべての殺傷能力のある武器を国内で禁止にすべきだと投稿した。
「こういう意味のわからない銃乱射事件に怒りを覚えるのに本当に疲れた。政治家たちの情けない言い訳にもすごく腹が立つ。すべての攻撃用武器を禁止にするべきだ。世界のほとんどの国のように銃を禁止にするのに、遅すぎることはない。今度こそみんなで一致団結して、今すぐ何かするべきだ」とギルバートは強い語調で訴えている。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は2019年「全米オープン」のエキシビションマッチに出場したロディック
(Photo by Luis Boza/VIEWpress/Corbis via Getty Images)