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フェデラーとセレナ、「ウィンブルドン」後に世界ランキング圏外へ

2019年「ウィンブルドン」でのフェデラー

5月20日にATP(男子プロテニス協会)とWTA(女子テニス協会)、ITF(国際テニス連盟)が今年の「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン/6月27日~7月10日/グラスコート)のランキングポイントを付与しないことを発表。これにより、テニス界のレジェンドである元世界王者のロジャー・フェデラー(スイス)と元世界女王のセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)が世界ランキングから外れることになりそうだ。Tennis World USAなど複数のメディアが報じている。

昨年「ウィンブルドン」の準々決勝でフベルト・フルカチュ(ポーランド)に敗れた後3回目の膝の手術を受けたフェデラーは、それ以来リハビリのためツアーを離れている。今年4月には世界ランキングで2000年9月以来のトップ40圏外となり、スイスの国内ランキングでも2001年4月以降で初めて1位の座を失うなど、順位が落ちてきてしまっている。ここ最近ボールを打ったりジムでトレーニングに励んでいる動画などを度々SNSに投稿しているが、現在出場が決まっている大会は9月開催の「レーバー・カップ」と10月開催の「ATP500 バーゼル」のみ。

セレナも昨年の「ウィンブルドン」1回戦で、アリャクサンドラ・サスノビッチ(ベラルーシ)との試合中にハムストリングを負傷し棄権して以来ツアーから離脱している。セレナは先月ビットコインのカンファレンスに参加した際に、アメリカンフットボール選手のアーロン・ロジャース(アメリカ)と二人で映っている動画を公開し、「復帰について話し合っているわ。彼は私にモチベーションを与えてくれていて、“ウィンブルドン”への準備を助けてくれているわ」と発言。これに対してロジャースは「“ウィンブルドン”?“全米オープン”は出ないの?」と質問するとセレナは「“全米オープン”の前に“ウィンブルドン”が開催されるのよ。まず“ウィンブルドン”でプレーする計画がある。楽しみ!」と語り、復帰に向けて意気込んでいた。

そんな中、今年の「ウィンブルドン」ではランキングポイントが加算されないことが発表。もし「ウィンブルドン」に出場したとしても昨シーズンに同大会で獲得したポイントを防衛するチャンスはないため、両者キャリアで初めて世界ランキングから外れることとなる見込みだ。ランキングを維持する唯一の方法は「ウィンブルドン」前に開催される大会に出場することだが、今のところどちらもそういった動きは見られない。

また、この発表により影響を受けるのはフェデラーやセレナだけではない。ノバク・ジョコビッチ(セルビア)も、昨年の「ウィンブルドン」を優勝した際に得た2,000ポイントを防衛することができず世界王者の座から陥落する可能性があると言われている。大坂なおみ(日本/フリー)は「ポイント付与なしで“ウィンブルドン”を戦うと、エキシビションマッチのようになってしまう気がする」と述べ、欠場を示唆する事態に。

様々なところに影響を及ぼしている今回の発表。5月23日時点で、フェデラーは世界47位、セレナは世界276位に位置しているが、ランキング圏外になってしまったとしても、フェデラーとセレナには焦らずに万全の状態で戻ってきてほしい。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2019年「ウィンブルドン」でのフェデラー
(Photo by Laurence Griffiths/Getty Images)

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