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ローマ大会初戦で棄権したラドゥカヌをアンドレスクが思いやる

「WTA1000 ローマ」でのラドゥカヌ

「WTA1000 ローマ」(イタリア・ローマ/5月9日~5月15日/クレーコート)の1回戦途中で棄権した第10シードのエマ・ラドゥカヌ(イギリス)を、対戦相手の元全米女王ビアンカ・アンドレスク(カナダ)が思いやった。WTA(女子テニス協会)公式ウェブサイトが報じている。

「WTA1000 ローマ」の1回戦で実現した「全米オープン」の新旧チャンピオンによる対戦は、ラドゥカヌの途中棄権によって突然の幕切れとなった。数週間前から抱えていたという腰の痛みに耐えられなくなったラドゥカヌは、第1セットを取られ、第2セットでも先にブレークされて1-2となったところでコートを後にしている。ラドゥカヌは先週の「WTA1000 マドリード」3回戦で敗退した後、数日間の休養で腰が良くなることを期待していたが、ローマでの戦いには限界があることを思い知った。

ラドゥカヌは記者たちにこう話している。「実際に試合で戦ってみるまで、どれだけ酷い状態なのかわからなかったわ。自分の身体を追い込んでいい時と、そうでない時があることを、私はまだ学んでいる最中なの。大会を通してそういうことを学んでいるわ。ただ、小さい大会よりも大きい大会で怪我に阻まれることが多いわね」

ラドゥカヌにとって次の優先事項は、開幕まで2週間を切った「全仏オープン」(フランス・パリ/5月22日~6月5日/クレーコート)でのデビュー戦に備えることだ。ラドゥカヌは初めてプロとして臨んだこのクレーシーズン、「WTA500 シュトゥットガルト」で準々決勝にまで勝ち進み、「WTA1000 マドリード」ではベスト16に残り、このサーフェスでも十分に戦えることを証明している。あとは体調が万全であることが大切で、本人も「どんなに時間がかかっても完治させないと。動きが制限された状態でプレーしたくはないから」と話す。

アンドレスクはそんなラドゥカヌと似たような経験をしてきた。19歳にして2019年3月の「WTA1000 インディアンウェルズ」を制して初のツアータイトルを獲得したアンドレスクは、その後まもなく肩の負傷でクレーシーズンの大半とグラスシーズンの全日程を棒に振っている。復帰した彼女は最終的にこの年の「WTA1000 トロント」と「全米オープン」でも優勝したが、「WTAファイナルズ」で半月板を断裂してシーズン終了。その後、一年以上コートに立つことはなく、2021年の「全豪オープン」でようやくツアーに戻ることができた。

アンドレスクは「経験してみないことには何が必要かはわからないわ」と記者たちに語った。「それでも最高の選手たちと対戦するわけだから、正しい栄養摂取と正しいゲームプランをもとに肉体的、精神的、感情的、あらゆる面で準備できていなければならない。ツアーで戦い続けることは簡単じゃないの。1月から10月の終わりまではすごく長い期間よ。トレーニングのスケジュールをしっかり立てて、どうやって戦うかを練らないといけない。それと、怪我は付きものだと覚悟しておくこと。もちろん怪我を予防することは大事だわ。私から彼女にアドバイスできるとしたらこういうことかしら」

「私は今では自分自身と自分の身体のことをよく理解しているから、自分で(休むタイミングを)判断できるようになったわ。それと、経験豊富で長年このスポーツに携わってきた素晴らしいチームがついていてくれるから、彼らにも助けてもらっている。私は常に動いていたいタイプだから、その辺りが彼女と似ているのかもしれない」

ラドゥカヌとアンドレスクは、ともに10代で「全米オープン」を優勝して一躍スター選手となった直後に怪我に悩まされるという点以外にも、親(アンドレスクは両親、ラドゥカヌは父親)がルーマニア人で、さらにカナダのオンタリオ州で生まれているという共通点がある。現在のラドゥカヌは初めてのフルシーズンに悪戦苦闘しながらも着実に経験を積んでいる。一方、一時は引退も考えたと言うアンドレスクも、女性のDVシェルターでボランティア活動を行ったことや、療養中に護身術やダンス、作曲など、テニス以外のことに挑戦してみた経験からより大きな目標を見出すことができたと語っている。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は「WTA1000 ローマ」でのラドゥカヌ
(Photo by Alex Pantling/Getty Images)

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