現地5月8日、「ATP1000 ローマ」(イタリア・ローマ/5月8日~5月15日/クレーコート)本戦がスタートした。ATP(男子プロテニス協会)公式ウェブサイトが伝えている。
世界ランキング35位のアスラン・カラツェフ(ロシア)は、ロシアのウクライナ侵攻を受けてロシア、ベラルーシの選手が締め出されるという噂もあった中、無事出場すると世界36位のロイド・ハリス(南アフリカ)とのフルセットを制した。2回戦では、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)と対戦する。カラツェフはジョコビッチと2度顔を合わせており1勝1敗。クレーで対戦した2021年の「ATP250 ベオグラード」で勝利している。
2018年のローマ大会でベスト4に進出した世界23位のマリン・チリッチ(クロアチア)、そして世界45位のクリスチャン・ガリン(チリ)は、それぞれワイルドカード(主催者推薦枠)で出場する地元イタリアの若手選手、世界275位の21歳マッテオ・アルナルディ(イタリア)、世界368位の21歳Francesco Passaro(イタリア)にストレート勝ち。
世界54位のフィリップ・クライノビッチ(セルビア)と世界26位のフランシス・ティアフォー(アメリカ)の対戦は、2セット続けてタイブレークに突入。両方を制したクライノビッチが2019年の「全仏オープン」に続いてティアフォーからツアー2勝目を挙げた。
また、第7シードとして出場するはずだったカルロス・アルカラス(スペイン)は欠場することに。先週の「ATP1000 マドリード」で優勝し、世界ランキングで6位に浮上したアルカラスだが、その大会中に右足首を痛め、水ぶくれもできたため、22日開幕の「全仏オープン」(フランス・パリ/5月22日~6月5日/クレーコート)に備えて今は休養に努めるという。
アルカラスの抜けた穴は、ラッキールーザーのエミル・ルースブオリ(フィンランド)が埋めることに。彼は初戦となる2回戦でガリンと対戦する。
また、予選を通して世界37位のセバスチャン・バエス(アルゼンチン)、世界49位のフランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン)、世界64位のドゥサン・ラヨビッチ(セルビア)、世界76位のブランドン・ナカシマ(アメリカ)らが本戦出場を決めた。世界91位の西岡良仁(日本/ミキハウス)はセルンドロに予選1回戦でストレート負けを喫している。
そんな中、予選に参加していた3人のフランス人選手、世界44位のユーゴ・アンベール、世界65位のブノワ・ペール、世界71位のアドリアン・マナリノがそろって敗退したことで、ローマ本戦で1971年以来、51年ぶりにフランス人選手が不在となる。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は「ATP250 シドニー」でのカラツェフ
(Photo by Steven Markham/Icon Sportswire via Getty Images)