現地4月30日、「WTA1000 マドリード」(スペイン・マドリード/4月28日~5月7日/クレーコート)2回戦で元世界女王のシモナ・ハレプ(ルーマニア)が第2シードのパウラ・バドーサ(スペイン)を破った。WTA(女子テニス協会)公式ウェブサイトが伝えている。
2016年・2017年大会で優勝しているハレプだが、現在は世界ランキングを21位まで落としているためノーシードで出場。しかし、クレーに強い彼女は、これが初対戦となった世界2位のバドーサに7回のチャンスのうち1回しかブレークを許さず。コースを狙ったショットを何本も決めて最初のゲームをブレークしたのちに第1セットを6-3で取ると、第2セットでは5ゲームを連取した末に6-3、6-1のストレート勝ちを収めた。
これでマドリード大会で29勝目を挙げたハレプ。彼女がこれより多い白星を重ねている大会は、「全豪オープン」と「全仏オープン」(各31勝)だけだ。
試合後、「今日のあなたはかつての強さを取り戻したのか、それともまったく新しい強さを見せたのか?」と問われたハレプは、「言うなれば、新しい私ね」と笑いながら返答。ハレプは先日、新しいコーチのパトリック・ムラトグルーと一緒に組むことを発表して世間を驚かせた。ムラトグルーコーチはセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)と長年ともに働いてきた名コーチで、彼と仕事をすることでハレプは「最高の自分を引き出したい」と語る。
第1シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)が欠場、ディフェンディングチャンピオンで第3シードのアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)と第5シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)が初戦敗退となったのに続いて、今回第2シードのバドーサが2回戦で敗れたことで、上位シード勢の多くが消える展開に。その一方、シモナ以外にもノーシード選手たちが健闘。1回戦でサバレンカとプリスコバをそれぞれ破った世界33位のアマンダ・アニシモワ(アメリカ)と世界77位のマリー・ブーズコバ(チェコ)、世界45位のエカテリーナ・アレクサンドロワ(ロシア)が3回戦に勝ち上がった。
シード選手では、第8シードのオンス・ジャバー(チュニジア)、第11シードのベリンダ・ベンチッチ(スイス)、第14シードのココ・ガウフ(アメリカ)、第15シードのビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)がベスト16に名を連ねている。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は「WTA1000 マドリード」でのハレプ
(Photo by Oscar J. Barroso/Europa Press via Getty Images)