現地29日、「WTA1000 マドリード」(スペイン・マドリード/4月28日~5月7日/クレーコート)にワイルドカード(主催者推薦枠)で出場する大坂なおみ(日本/フリー)が1回戦を突破した。WTA(女子テニス協会)公式ウェブサイトが伝えている。
大坂は4月初めに「WTA1000 マイアミ」の決勝で世界女王のイガ・シフィオンテク(ポーランド)に敗れた後、クレーキングであるラファエル・ナダル(スペイン)の故郷マヨルカに行ってクレーシーズンに向けて備えていた。
1回戦で世界ランキング78位のアナスタシア・ポタポワ(ロシア)と対戦。大坂にとってはこれがシーズン最初のクレーコートでの試合だったが、初対戦となったポタポワを相手に6-3、6-1の快勝を収めた。
元ジュニア世界1位で先週「WTA250 イスタンブール」でツアー初勝利を手にしたばかりのポタポワに対して、大坂はファーストサーブの確率こそ50%を切った(47%)ものの、そのほかのスタッツでは相手を上回った。第1セット第5ゲームで先にブレークされたが、以降は一度もチャンスを与えることなく、60分あまりで試合を締めくくっている。
大坂は試合後、「もっと前向きに考えるようにしているところよ。今年はクレーコートの大会で頑張りたいから、早目にレッドクレーでの練習を始めたの。ストレート勝ちできたのはとてもいいスタートだと思う。試合を楽しむことができたわ」と述べている。大坂は2回戦で世界47位のサラ・ソリベス トルモ(スペイン)と対戦する。
この日は、肩の怪我により2020年10月以降、実戦から遠ざかっていた「リオデジャネイロオリンピック」金メダリストのモニカ・プイグ(プエルトリコ)がおよそ1年半ぶりの復帰を果たした。2度の手術を乗り越えてワイルドカードで出場したプイグは第6シードのダニエル・コリンズ(アメリカ)と対戦。コリンズに「第1セットでとてもレベルの高いプレーを披露していた」と言わしめたものの、5-7、0-6で敗れている。プイグのほかには、第13シードのアナスタシア・パブリウチェンコワ(ロシア)、16歳の新星リンダ・フルビルトバ(チェコ)も初戦で姿を消した。
大坂とコリンズ以外では、第4シードのマリア・サカーリ(ギリシャ)、第7シードのガルビネ・ムグルッサ(スペイン)、第9シードのエマ・ラドゥカヌ(イギリス)、元全米女王のビアンカ・アンドレスク(カナダ)などが2回戦へ駒を進めている。
一方のダブルスでは、穂積絵莉(日本/日本住宅ローン)/二宮真琴(日本/エディオン)ペアが1回戦でアリシア・ロソルスカ(ポーランド)/エリン・ロウトリフ(ニュージーランド)ペアに2-6、4-6のストレート負け。第1セット第2ゲームで先にチャンスを作った穂積/二宮ペアだったが、それを逃すと、3回あったブレークポイントをすべてしのがれてしまった。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は「WTA1000 マドリード」での大坂
(Photo by Jose Manuel Alvarez/Quality Sport Images/Getty Images)