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ローマ大会もロシア、ベラルーシ選手締め出しへ?さらに賞金が大幅カット!

2021年「ATP1000 ローマ」で優勝したナダル

ロシアのウクライナ侵攻を受けて「ウィンブルドン」を運営するAELTC(オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ)とLTA(イギリステニス協会)が、ロシアと同盟国のベラルーシの選手を出場させない旨を発表したのに続き、イタリアのマリオ・ドラギ首相が同様の姿勢を示している。伊ニュースサイト UBI Tennisなど複数のメディアが報じた。

イタリア国内で最も権威ある新聞の一つであるCorriere della Sera紙によれば、ドラギ首相はAELTCとLTAにならって「ATP/WTA1000 ローマ」(イタリア・ローマ/5月8日~5月15日/クレーコート)でも両国の選手を締め出すよう要請するつもりだという。もしこのようなことが起これば、イタリアのスポーツ界に大きな混乱をもたらすだけでなく、ATP(男子プロテニス協会)とWTA(女子テニス協会)から制裁を受ける危険性があり、ローマは1000大会の開催資格を失う可能性さえある。

同記事には、ドラギ首相とイタリアテニス連盟のアンジェロ・ビナギ会長がまったく異なる見解を示していることも記載されており、「ATP/WTA1000 ローマ」の発表記者会見でビナギ会長は、「決勝の前にはイタリア国歌だけでなくウクライナの国歌も演奏する予定だ。ロシア人選手が決勝に進めていればいっそう良い」と述べている。

一方、ドラギ首相の視点はビナギ会長とは大きく異なり、政治的な立場とそれに伴うすべての責任が影響しているものと思われる。ドラギ首相はAELTCが両国の選手の出場停止を決定した理由に賛同しており、スポーツは人々を導き、団結させ、世界を希望と平和へと導くことができると信じている。従って、他国に対する侵略行為はスポーツの基本原則を破ることであり、戦争によって自由を破壊する者は徹底して孤立させ、スポーツから追放されるべきだという立場を表明している。両国の選手を追放する動きは、イタリアのオリンピック委員会のジョバンニ・マラゴ会長の支持を受けているとのことだ。

「ATP/WTA1000 ローマ」はイタリアテニス連盟との契約を通じてATPとWTAが運営している大会となる。二つの団体がともにAELTCとLTAの禁止令を「国籍に基づく人種差別」だとして強く批判していることを考えると、これからイタリア政府が同国のテニス連盟を説得できるかが注目される。英Express紙は、ATPが「ウィンブルドン」で獲得できるランキングポイントを減らすことや、LTAに金銭的なペナルティを課すことを検討していると報じており、同様のことが「ATP/ WTA1000 ローマ」をめぐっても起きるかもしれない。

両国の選手が出場できなくなれば、出場停止の対象となるのは世界ランキング2位のダニール・メドベージェフ(ロシア)、世界8位のアンドレイ・ルブレフ(ロシア)、世界26位のカレン・ハチャノフ(ロシア)、世界33位のアスラン・カラツェフ(ロシア)などだが、ヘルニアの手術の影響でもともと欠場を表明していたメドベージェフを除く3人は今のところエントリーリストには名前が載っている。女子選手の中からは世界4位のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)、世界15位のアナスタシア・パブリウチェンコワ(ロシア)、世界17位のビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)らが出場できなくなる可能性がある。

同大会に関しては、開幕を目前に別のことでも注目を浴びている。4月初めにATPの公式ウェブサイトに掲載されていた男子の賞金総額が600万8725ユーロ(約8億2300万円)だったのに対し、今は330万1020ユーロ(約4億1100万円)とおよそ45%も減額されているのだ。これは、先週行われた「ATP500 バルセロナ」のようなATP500大会に近い賞金総額となる。イタリアテニス連盟からの正式な説明はない。また、男女の大会を同時に開催するツアー大会としては珍しく、いまだに男女の賞金に大きな開きがある。

※為替レートは2022年4月26日時点

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2021年「ATP1000 ローマ」で優勝したナダル
(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

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