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驚異の18歳アルカラスの必殺のドロップショットを分析!

「ATP1000 マイアミ」でのアルカラス

テニス界で最もアツい新たなスターの巧みなドロップショットに気を付けろ!

18歳のカルロス・アルカラス(スペイン)は、「ATP1000 マイアミ」の大会史上最年少優勝に至るまでの道のりで合計50本のドロップショットを放ち、そのうち70%(50本中35本)という高確率でポイントを獲得した。マイアミの熱気の中を時に時速100マイル(約161km)超えで切り裂くアルカラスの力強いグラウンドストロークと完璧に補完し合う、ペースを落とす戦略が見事に披露されていた。ヨーロッパでのクレーコートシーズンでも、アルカラスはこの二重の脅威の戦術を続けることだろう。

アルカラスがマイアミで放った50本のドロップショットを分析した結果を、ATP(男子プロテニス協会)の公式オンラインメディアが伝えている。

それによると、アルカラスは最初の4試合では完璧に近い滑り出しを切っていた。彼はこの大会で放った最初の19本のドロップショットのうち18本でポイントを獲得し、そのうち16本は連続で決まっていた。次の内訳は、マイアミで対戦した6人の選手に対するアルカラスのドロップショットの腕前を明らかにしている。

各試合でのアルカラスのドロップショットとポイント獲得数
(1回戦免除)
・2回戦 マートン・フチョビッチ(ハンガリー)戦 4本中3本でポイント獲得
・3回戦 マリン・チリッチ(クロアチア)戦 5本中5本でポイント獲得
・4回戦 ステファノス・チチパス(ギリシャ)戦 7本中7本でポイント獲得
・準々決勝 ミオミル・キツマノビッチ(セルビア)戦 16本中11本でポイント獲得
・準決勝 フベルト・フルカチュ(ポーランド)戦 7本中5本でポイント獲得
・決勝 キャスパー・ルード(ノルウェー)戦 11本中4本でポイント獲得
・合計 50本中35本でポイント獲得

フォアハンドかバックハンドか?
ほとんどの選手は主にバックハンド側でドロップショットを打つのを好む。というのも、グリップを変えるのを背中で隠すことで、よりうまく狙いをごまかすことができるためだ。だがアルカラスは違う。マイアミでの彼のドロップショットは主にフォアハンド側から放たれていた。アルカラスのフォアハンド側のドロップショットは合計30本で、うち22本を決めて73%という素晴らしいポイント獲得率を達成している。バックハンド側からは20本のドロップショットを打ち、13本を決めてポイント獲得率は65%となっている。

アルカラスのフォアハンドがドロップショットでこれほどうまく機能するのは、彼のドロップショットが通常、対戦相手をベースラインのずっと後ろに追いやって守勢に立たせる痛烈なフォアハンドのグラウンドストロークの後に放たれるためだ。それからアルカラスは繰り返す一撃に向けて態勢を整え、完璧な偽装の上で、最後の瞬間に巧妙にドロップショットに切り替える。

対戦相手はロケットのような強烈なショットを予想しているが、その代わりに羽根のような球を追いかける羽目になる。

アルカラスはマイアミで18本のクリーンなドロップショットでのウィナーを決め、そのうち13本はフォアハンド側から打たれたものだった。ドロップショットをネットにかけてエラーとなったのは7回で、そのうち5本がバックハンド、2本がフォアハンドで打たれたものだった。

サービスゲームかリターンゲームか?
アルカラスがドロップショットでの奇襲をかける確率は、サービスゲームでの方がリターンゲームでの2倍高かった。
・サービスゲームでのドロップショット:34本
・リターンゲームでのドロップショット:16本

アルカラスは自分のサービスゲームでは、ドロップショットを打った時に74%の確率(34本中25本)でポイントを獲得し、リターンゲームでのドロップショットでは63%の確率(16本中10本)でポイントを取っている。強力なフォアハンドと同じように、サーブがドロップショット成功の隠れた「助っ人」となっているようだ。

重要な瞬間
フルセットを戦ったのは、6-7(5)、 6-3、 7-6(5)で勝利した準々決勝でのキツマノビッチ戦だけであった。アルカラスは勝敗を決する第3セットで10回ドロップショットを放ち、そのうち6回でポイントを獲得した。第3セットのタイブレークではドロップショット戦略を強化し、4本中3本でポイントを勝ち取った。この中には、クリーンなウィナーとなったフォアハンドのドロップショットが2本含まれている。

ドロップショットが効果的でなかった唯一の試合は、ルードとの決勝だ。アルカラスはこの試合で放ったドロップショット11本のうち4本でしかポイントを得られず、ポイント獲得率は36%であった。アルカラスはこの大会の最初の5試合で、ドロップショットでのポイント獲得率79%(39本中31本)という素晴らしい記録を残していたため、ルードはドロップショットに備えていたのではないだろうか。

アルカラスの稲妻のようなグラウンドストロークはいつも印象的だ。その上で、特に試合の重要な局面で、我々は彼のドロップショットの巧妙な腕前を見せつけられる。アルカラスの場合、ベースラインでの強力さの脅威が、意表を突くドロップショットを常に有力な選択肢としているのだ。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は「ATP1000 マイアミ」でのアルカラス
(Photo by Michael Reaves/Getty Images)

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