ニュース News

レジェンドのエナンが初戦敗退の世界王者を擁護「選手は機械ではない」

「東京オリンピック」でのジョコビッチ

ここ2年ほど、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は様々な批判に晒されてきた。女子テニス界のレジェンドであるジュスティーヌ・エナン(ベルギー)は、ジョコビッチは強い精神力を持っているとしながらも、動揺したり不安にとらわれたりすることもあると語った。スポーツウェブメディアSportskeedaが伝えている。

グランドスラム20回優勝を誇るジョコビッチは、ここ数年の間に何度も不運に見舞われてきた。2020年、新型コロナウイルスの世界的流行のピーク時に開催され、自身も含めた数名のコロナ陽性者を出し、十分な感染予防対策がなされていなかったとして厳しい批難を浴びたエキシビション大会、「アドリア・ツアー」がすべての始まりだった。

同年の「全米オープン」では、イライラしたジョコビッチが放ったボールが線審の女性の首元に直撃したため、失格となった。その1ヶ月後、2020年「全仏オープン」の決勝ではラファエル・ナダル(スペイン)に0-6、2-6、5-7で完敗した。

2021年にはグランドスラム3大会で連続優勝を遂げたが、「東京オリンピック」でメダルを逃した。加えて「全米オープン」でダニール・メドベージェフ(ロシア)に敗れ、年間グランドスラム達成を阻まれた。

2022年は、さらに不運が重なる。ワクチン接種を受けていないジョコビッチは、オーストラリアから国外退去を命じられた。同様の理由で、「ATP1000 インディアンウェルズ」と「ATP1000 マイアミ」にも出場できなかった。結果的に、十分に大会に出場できず、試合感覚を取り戻すことが出来なかった。

先日、ポッドキャスト番組に出場したエナンは、これらすべてのことに触れ、ジョコビッチの「ATP1000 モンテカルロ」初戦敗退について語った。

「彼が経験したローラーコースターのような激しい感情の浮き沈みを軽く見ることはできない。“全豪オープン”だけじゃなく、2021年の“全米オープン”で彼が21回目のグランドスラム優勝のために注いだすべての努力だけでもない。失格になった2020年の“全米オープン”まで遡ることができる。その後、“全仏オープン”では厳しい敗退を経験した。その次は腹部の怪我があったけれど、2021年の“全豪オープン”では奇跡的とも言っていい優勝を飾った」

ジョコビッチが素晴らしいメンタルの強さを持つと認めるエナンだが、それでも一連の出来事がジョコビッチの心に傷跡を残したと考えている。

「これまでのすべてが、どういうものだったのか想像しなければならないわ。たとえノバク・ジョコビッチといえども人間なのよ。すべてのことを冷静に受け止められたはずがない」

そう言いつつ、ジョコビッチが今後のキャリアでこれらの出来事を引きずり続けることにはならないだろう、と説明した。

「今後の彼のキャリアに、これらのことがずっと影響を与えるだろうと言っているわけではないの。でも、彼なりに消化して、持ち直す必要があるはずよ。今、彼について語る時は、こういう要素を考慮しなければいけないわ」

ポッドキャスト番組の中でエナンは、ジョコビッチがすぐに元の魅力ある選手に戻るだろうと予測した。その一方で、アスリートは機械ではないと強調。逆境に立ち向かうことは大きな負担になるからだ。

「でも、彼は回復して、早かれ遅かれ昔のようなジョコビッチを見ることができると思う。だから、今の時点でそこまで心配はしていないわ」

「ただ、選手たちは機械ではない。彼は多くのことに対処できて、困難が大きいほどより強くなって戻って来られることを証明してきたけれど、どれほど長くそれをやり続けられるかしら?」とエナンは苦境の続くジョコビッチの気持ちに寄り添った。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は「東京オリンピック」でのジョコビッチ
(Photo by Marijan Murat/picture alliance via Getty Images)

WOWOWテニスワールド編集部

WOWOWテニスワールド編集部

facebook twitter

速報や最新ニュース、グランドスラム、ATP、WTAなどの大会日程と試合結果情報など、テニスのすべてをお届けします!

WOWOWテニスワールド

  1. Home
  2. ニュース
  3. レジェンドのエナンが初戦敗退の世界王者を擁護「選手は機械ではない」