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チャールストン優勝のベンチッチ「練習に費やす時間をごまかすことはできない」

「WTA500 チャールストン」のトロフィーを笑顔で掲げるベンチッチ

昨年12月に新型コロナウイルスに感染し、その後しばらく調子が低迷していたベリンダ・ベンチッチ(スイス)だが、「WTA1000 マイアミ」以降、調子を戻しつつある。先週「WTA500 チャールストン」決勝でオンス・ジャバー(チュニジア)を破って優勝したベンチッチがWTA(女子テニス協会)の取材に答え、優勝の喜びや復調のきっかけについて語った。

アメリカのチャールストンは、ベンチッチにとって特別な場所だ。2014年、当時世界ランキング140位だったベンチッチは、「WTA500 チャールストン」に予選を経て出場し、初めてのWTA大会準決勝進出を決めた。その8年後の今年、思い出のチャールストンの地で、ベンチッチは自身初のクレーコート大会優勝を飾った。

その一週間前、「WTA1000 マイアミ」で準決勝進出とまずまずの結果を残したベンチッチはチャールストンでトップ10選手を2人破り、2019年以来のタイトルを手にした。この優勝により、ベンチッチのランキングは13位まで上昇。苦手とするクレーコートシーズン最初の大会で勢いをつけた。

WTAとのインタビューで、ベンチッチはシーズン序盤の波乱や、復調のターニングポイントについて明かした。

WTA:この優勝は、あなたにとってどういう意味を持ちますか?
ベンチッチ:ここに帰って来られてすごく嬉しいわ。この大会には毎年出場するようにしているの。これまで出場しなかったのは1度くらいかしら。この大会が大好きなの。大会50周年という節目に優勝できたこと、過去の優勝者たちと名を連ねられることを栄誉に思うわ。

決勝に進出するというだけでは私には大きな意味がある。でも決勝で勝つためには、常に限界を超えて気合を入れる必要があると感じるわ。だから、今はただすごく嬉しいし、ホッとしているの。

WTA:マイアミからチャールストンまで、異なるサーフェスで素晴らしい戦績を残しています。ハードコートからクレーへの調整にあまり時間がかからなかったようですね?
ベンチッチ:そうね、かからなかった。クレーへの準備に2日間当てたの。もしかしたら、これが私の方法なのかもしれない。何をやらなければいけないかを考えずに、マイアミでプレーしたようなテニスをやり続ける、という方が良いのかも。

「WTA1000 ドーハ」と「WTA1000 インディアンウェルズ」の後、元の状態に戻るためひたすら努力したわ。身体的にはいい感じになってきていたけれど、もちろん練習はまだ必要だった。コーチと一緒に練習に励んで、すべてを取り戻そうとした。だから、試合でその成果が出せたこと、それにクレーコートシーズンの序盤でできたことが嬉しいわ。もちろん、予測していたことじゃないけど、とても満足しているし、あまり準備時間がなかったことも良かったと思う。

WTA:以前、オープンスタンスのテクニックを使っているため、クレーとあなたのテニスが合わないというような話をされていました。もしかしたら、色々と考える時間がなかったことが良い方向に働いたのでしょうか?
ベンチッチ:そう、そのとおりね。ここでダブルスもプレーしたの。最初の大会で、私があまり考えないように、できるだけ長い間プレーすることが目標だった。試合を重ねるごとに良くなっていった実感があったわ。雨が降ったり、滑りやすかったり、乾燥していたり、すべての状態で上手くやり遂げることができた。試合のたびに、自分の動きやテニスに自信を持っていったわ。

WTA:12月に新型コロナウイルスに感染して以来、身体的に苦しんできました。ここ数週間で何がうまくいったのでしょうか?
ベンチッチ:たくさんのこと。ある意味そんなに複雑なことじゃないし、ある意味複雑でもあるの。

自分のテニスがうまくいっていないと感じる時はいつも辛い。コーチと基本に立ち返ることが重要だと思う。サーブだったり、ボールに向かう時のフットワークだったり、ボールを早く打ち返すことだったり。そういうことがマイアミでたくさん出来ていたし、チャールストンでもそうだった。そうすると、自動的にできるようになってくる。うまくいくようになるのよ。

インディアンウェルズでは1回戦で負けてしまったけれど、コートでたくさんの時間を過ごしたわ。あの場所に留まって、毎日練習した。最終的には1日2回やっていたわ。コートで練習に費やす時間をごまかすことはできないと思う。

WTA:コーチのSebastian Sachsさんとの関係はどうですか?
ベンチッチ:私たちは、昨年の「WTA500 シュトゥットガルト」から一緒に練習し始めたの。素晴らしいコーチよ。まだ若くて30歳になったばかりだけれど、経験が豊富だし、私の感覚と合っていて、これまでの私のプレースタイルを熟知してくれている。何も変えようとせずに、改善を試みてくれているわ。

それがすごく良かった。自分に合うコーチを見つけるためには、何人か経験してみる必要があるけど、彼とはすごくいい感じなの。うまく噛み合っている。経験豊富だし、自分の教えることがうまくいくという自信を持っている。フォアハンドとサーブが良くなったと感じているわ。彼がそばにいると、安心するの。常にを私を助けてくれるって。

彼自身も選手だったことが役に立っているわ。どういう気持ちになるか完全に理解しているし、イライラしたり、感情が湧き上がってくる感じとか、第3セットで4-4になってしまった時の緊張とか、テニス選手であることすべてを理解している。一緒に練習できるのもいいことなの。すごく助けられているわ。

一番重要なのは、コート外でも馬が合うということね。これだけ多くの時間を過ごしているのだから、一番大切なことだと思う。意気投合できて、お互いのことをよく理解できれば、ますます相性が良くなって、練習コートでも雰囲気が良くなるからね。

WTA:今シーズンここまでをどのように評価していますか?
ベンチッチ:いつもオーストラリアでいいスタートを切ろうとしているんだけれど、これまで運に恵まれたことがないの。去年は隔離があったし、今年はコロナにかかった。オーストラリアには、何も期待せずに行ってプレーしようと思ってた。しばらく具合が悪くて、いいプレーをするほど体の準備が出来ていなかったから。だから何も期待していなかった分、そんなに落胆もしていないわ。

それに、悪い選手に負けたわけじゃないというのもある。「全豪オープン」の2回戦ではアマンダ・アニシモワ(アメリカ)に、「WTA500 シドニー」ではパウラ・バドーサ(スペイン)に準々決勝で敗れた。「WTA500 サンクトペテルブルグ」では準々決勝でアネット・コンタベイト(エストニア)に負けた。だからあまり悪い試合はなくて、ただ最後のフィニッシュラインに届くだけのエネルギーがなかったの。

今は、色々噛み合っているという気がしているし、自信もついてきている。ああいう接戦を経験して、ポイントを奪われたり、いいプレーが出来ていなくても自分なりの解決策を探ったりしなきゃいけないのよ。そうすると、自信がついてくる。このチャンスを絶対に生かしたかったから、今日やりきることが出来てすごくホッとしているの。

また調子が戻ってきてとても嬉しい。自分のテニスにそれが感じられる。負けても勝っても、自分のテニスが出来ているかどうかは、常に感じるものなの。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は「WTA500 チャールストン」のトロフィーを笑顔で掲げるベンチッチ
(Photo by Matthew Stockman/Getty Images)

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