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元世界女王エナン、バーティと自身の引退を比較

2007年「全仏オープン」で優勝トロフィーを掲げるエナン

かつて自らも世界ランキング1位だった25歳の時にいきなりの引退を発表した元世界女王のジュスティーヌ・エナン(ベルギー)が、同じような幕引きをしたアシュリー・バーティ(オーストラリア)について語った。英スポーツメディア EUROSPORTが報じている。

テニスの殿堂入りを果たしているエナンは、1999年に初めてプロとして臨んだ大会「WTA250 アントワープ」で世界ランキング178位、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場しながらも優勝と、華々しいデビューを飾っている。2003年から2007年にかけて7個のグランドスラムタイトルを獲得し、2003年、2006年、2007年はシーズンを世界ランキング1位で終えた。だが2008年5月、4連覇を期待されていた「全仏オープン」の直前にエナンは引退を発表して世間を驚かせた。その16ヶ月後に復帰したエナンは、2011年1月に膝の怪我により再び引退するまでの間に「全豪オープン」の決勝に進出し、2つの大会で優勝。2度のキャリアを通して通算43個のツアータイトルを獲得している。

そんなエナンは、当時の自分を振り返りながら、自分が最初に引退した時と同じ25歳で世界女王として引退したバーティについて語った。

「バーティの引退は、今の女子テニス界にとって良いニュースではないわね。彼女はとても創造性に富んだ選手で、非常に完成されたゲームをする選手だった。一貫性もあったわ」

「最初はびっくりしたわ。もちろん彼女の立場はよくわかる。まったく同じ状況ではなかったけど、私も若かった。だから、その後に復帰したんだけど。でも、彼女の未来がどうなるかは誰にもわからない。アッシュ・バーティはこれからも女子テニス界に君臨し続けると思っていたから、本当に驚いた。世界1位の選手が若くして引退することにはいつも驚かされるけど、バーティは必ずしもほかの人と同じやり方をしなければいけないわけじゃないわ」

「彼女の決断を尊重すべきね。みんなそれぞれのキャリアを歩んでいるわけだから、誰にも批判することはできないはず。私も25歳の時にテニス界から引退することを決めたわ。その点ではバーティと似ているところがたくさんあるわね。だからこそ、私は彼女の決断に共感できるし、理解することができる。当時の私は精神的に疲弊しかけていた。ベルリンの空港で引退を決めたのを覚えている。30分くらいしか考えなかったから、即決だったわね」

「テニスのために家族との時間や私生活の大部分を犠牲にして、プライベートでのいろいろな可能性を断ち切ってしまった。だから、私生活のことを整理する時期が来たと思ったの。でも、テニス選手である限りそれは無理。だから、引退はそのバランスを模索する意味もあった」

「今思えば、“前向きな休養を取る”という風に言える強さがあったら良かったんだけど、私は何事にも300%の力を注いでしまうタイプだから、白か黒かのどっちかしかないのよ。だから、辞めることにした。ランキングからもすぐに抜けたいと思っていた。私の性格によるところが大きいわね」

バーティの引退によって世界1位に繰り上ったイガ・シフィオンテク(ポーランド)についてエナンは、「彼女にはカリスマ性もあってファンやメディアへの受けもいいでしょうね。あと必要なのは大きなタイトルを獲ること。そして、世界1位になったからといってすべての試合に勝たなければならないという考えに囚われず、プレッシャーに負けないこと。経験や成熟さが少しずつ伴ってくるはず。彼女には個性があるから、素晴らしい世界1位の選手になることを期待しているわ」とコメントしている。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2007年「全仏オープン」で優勝トロフィーを掲げるエナン
(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

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