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元世界王者ベッカーが有罪に。最大で7年の懲役刑も

2020年のベッカー

2017年に破産宣告されながらも金融資産や不動産を隠し持っていた容疑で訴えられていた元世界王者のボリス・ベッカー(ドイツ)。彼に有罪判決が下されたことがわかった。英BBCなど複数のメディアが報じている。

現在54歳のベッカーは、1985年に17歳の若さで「ウィンブルドン」を制覇して一躍スター選手になると、16年間にわたる現役生活の中でグランドスラム優勝6回を含む49個のツアータイトルを獲得した。賞金やスポンサー契約で約3800万ポンド(約62億円)を手にしていたと言われているが、不動産購入や贅沢な暮らしで散財した上、最初の妻との離婚や二人の息子のための養育費がかさんだ。さらに複数の事業にも失敗したベッカーは現役時代から膨大な借金を抱えていたという。そんな中、不動産購入のためにさらに5億円以上を借り入れようとしたところ、2017年6月にイギリスの法廷から破産宣告を受けることになった。

その際、破産による借金の支払いを免れるためにトロフィーやその他の賞品を引き渡さなかったり、財産や負債を隠匿したりして、資産の特定を故意に妨げたとして24件の罪に問われていたが、ベッカーはすべての罪状を否認。3月21日から始まった裁判でベッカーは「自己破産したことが恥ずかしい」と証言し、借金を返すためなら結婚指輪を手放してもいいとまで発言していた。引退とともに収入は激減し、破産宣告を受けたことで自身のイメージが下がり、スポンサーが離れたことで支払い能力がさらに低下したとも訴えた。金銭の管理を含め、現役時代からコート外のことはすべて人任せにしていたため、今では自分の名義で作られた口座がどれだけあるかも把握していないと述べている。

陪審員による裁判の結果、ベッカーは「ウィンブルドン」のトロフィーやオリンピックの金メダルを引き渡さなかったという容疑など、24件のうち20件の罪では無罪に。一方で、破産後に事業用の口座から元妻のものを含む複数の口座に数十万ポンドを送金したこと、ドイツにある不動産の申告を怠ったこと、82万5000ユーロ(約1億1200万円)の負債と7万5000株のハイテク企業の株所有を隠していたことという4つの罪状で有罪判決を下された。判事は4月29日に言い渡される判決に先立ち、ベッカーを条件付きで保釈としたが、有罪となったベッカーには最大で7年の実刑判決が言い渡される可能性があるという。英ニュースサイト Mirrorによれば、86歳のベッカーの母親は息子を刑務所に送り込まないでほしいと裁判官に懇願したとし、「息子は総じてまともな人間です」と話したという。

破産を取り締まるイギリス政府機関の最高責任者は、「この有罪判決は、資産を隠しても逃げ切れると考えている人々への明確な警告となる。そのようなことをする人は必ず発見され、起訴されるだろう」と厳しい姿勢を示した。ベッカーは昨年から交際しているグラマラスな年下のガールフレンド、息子とともに出廷していた。裁判所の外で待っていた記者団に対し、評決についてコメントするつもりはないと述べている。

※為替レートは2022年4月12日時点

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2020年のベッカー
(Photo by Hendrik Schmidt/picture alliance via Getty Images)

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