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勝利を取り消された選手が不満「フェデラーの試合なら問題になっている」

2018年「全米オープン」でのフェデラー

新型コロナウイルスの影響もあり、現在のテニス界ではツアー大会の多くが自動判定システムを採用する一方、ボールの跡が残るクレーコートでは今でも線審や主審がインかアウトかを判定している。そんな中、ある選手が判定をめぐり不満を訴えた。テニス関連ニュースサイト Tennis Headなど複数のメディアが報じている。

舞台となったのは、「ATP250 ヒューストン」(アメリカ・ヒューストン/4月4日~4月10日/クレーコート)予選2回戦。第7シードで世界ランキング292位のスティーブン・ディエス(カナダ)は世界361位のGijs Brouwer(オランダ)との対戦で第2セット第10ゲームにマッチポイントを迎えた。ディエスは次のポイントでリターンエースを決め、主審が試合終了を告げた。

しかしそこから事態は急変。相手選手が自分のサーブは入っていなかったと主張し、主審がコートに残っていたボールの跡からその主張を認めたため、ポイントをやり直すことに。ディエスは主審が判断したボールの跡はマッチポイントでのサーブの跡とは違うものだとしてポイントは有効だと訴え、スーパーバイザーを呼んだものの判定は覆らず。ポイントをやり直してそのセットを落とすことになったディエスは、6-4、5-7、2-6の逆転負けを喫した。

試合後、ディエスはSNSに声明を発表。「主審は職務を全うしようとしただけだと思う」と前置きをした上で、当時の詳しい状況と胸の内を綴っている。

「マッチポイントの時の動画を見てもらえばわかると思うけど、僕がパッシングショットを決めた時、対戦相手は明らかにボールに追いつこうとしているし、ボールが自分の横を通り過ぎるのを、顔を向けて眺めてもいる。勝利を祝って相手と握手しようと思ったら、明らかに試合は終わっていたのに主審がボールの跡をチェックしに行ったんだ。でも彼が認めたボールの跡は本物の跡から1メートルも離れたものだった。その後、主審は線審にその跡が正しいかどうかを聞いて、相手が本物の跡ではないと言ったのに間違った跡に固執した。さらに彼は、対戦相手はポイントを続ける意思がなかったと僕に言ったんだ」

「選手は自分の仕事がうまくいかなければ、ランキングポイントも賞金も手にできないまま次のフライトで家に帰らなければならない。でも、主審が仕事でミスをした時にその代償を支払うことはめったにない。ツアーやチャレンジャー大会における主審のレベルが問題ないかを確認すべきだ」

なお、ディエスは最後に、このメッセージを投稿した理由は、試合後に多くの人から自分や家族を殺すという脅しを受けたからだと打ち明けている。

その後、ディエスはラッキールーザーとして本戦に出場することができたが、1回戦敗退。一方、予選勝者としてドローに組み込まれたBrouwerは準々決勝進出を決めている。

ディエスはその後に受けた取材で、もしこれが大舞台だったり有名選手の試合ならばもっと問題になっているはずだと主張。「もしこれがグランドスラムや、ラファエル・ナダル(スペイン)やノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ロジャー・フェデラー(スイス)、ニック・キリオス(オーストラリア)の試合なら、世界中で話題になっているはずだよ」

ディエスはまた、判定を覆す方法がないことにも疑問を呈した。ディエスの求めに応じてスーパーバイザーが来たものの、彼は問題の瞬間を見ていないので、主審の主張を支持せざるを得ないとディエスは説明する。彼の声明を読んだ人からは、「なぜ主審がビデオへのアクセス権がないのか理解できない」というコメントも寄せられている。

今季は同胞のフェリックス・オジェ アリアシムやデニス・シャポバロフとともに「ATPカップ」優勝という最高の滑り出しを見せたディエスだが、今回の件を受けて「テニスコートでこんな感情を味わったことはなかった」と大きな失望を味わっている。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2018年「全米オープン」でのフェデラー
(Photo by Cynthia Lum/Icon Sportswire via Getty Images)

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