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大坂、チチパス提案の女子の5セットマッチ案を一蹴

2021年「全豪オープン」での大坂

世界ランキング5位のステファノス・チチパス(ギリシャ)がグランドスラムで男子シングルスと同じように女子シングルスも5セットマッチにすることを提案したところ、元世界女王の大坂なおみ(日本/フリー)がそれを一蹴した。伊ニュースサイト UBI Tennisなど複数のメディアが報じている。

グランドスラムにおいて男女の試合形式を同じにするべきかどうかは以前から議論されてきた。ATP(男子プロテニス協会)やWTA(女子テニス協会)の大会と同じように3セットマッチで統一するべきだという意見も挙がっているが、これには多くの関係者が反対している。「ATP/WTA1000 マイアミ」(アメリカ・マイアミ/3月22日~4月3日/ハードコート)が開催される中、チチパスは記者たちの前で別の方法として女子が男子に合わせて5セットマッチをプレーすることを提案した。

「論争を巻き起こすつもりはないことだけ断っておきたいんだけど、賞金が同額になってからも女子は3セットマッチだけど、それなら(男子と同じ)5セットマッチにしたらどうかな。女性の方が男性よりも持久力があるっていう専門家の話を聞いたことがあるんだ。本当かどうかはわからないけどね。女子も5セットマッチにするというのもありなんじゃないかな。グランドスラムはみんな5セットマッチ。僕は良いと思う。反対に男子が3セットマッチだったら、もっといろんな選手が優勝していただろうね」

これまでグランドスラム本戦に21回出場し、「全米オープン」と「全豪オープン」で2回ずつ優勝している大坂は、チチパスの意見には賛同できないようだ。世界50位のアリソン・リスケ(アメリカ)にストレート勝利を収めた4回戦の後、チチパスの発言に対する意見を求められた大坂は、「彼は9セットプレーしたいということかしら?私のセット数を増やすのなら、彼のセット数も増やすわ。おかしなことを言う人ね」と切り出し、こう続けている。

「難しいところね。(5セットマッチになったら)テニスの根本的な部分が変わってしまうような気がする。トレーニング方法から変える選手も出てくるでしょうね。導入するにはかなり時間がかかると思うし、そもそも男子が女子の競技について議論すること自体がおかしいわ。だから、彼の意見が通ることはないでしょうね」

グランドスラムの中で初めて男女の賞金を同額にしたのは「全米オープン」で、1973年のことだった。ほかの3大会が追随するのには時間がかかり、「全豪オープン」は2001年に、「全仏オープン」は2006年に、そして最後に「ウィンブルドン」が2007年に男女の賞金差をなくしている。大坂はセット数の議論の背景にある賞金についても触れ、たとえセット数が少なくても、女子が生み出す収益が賞金を男子と同額にするのに十分な理由だと話す。

「失礼なことを言うつもりはないし、誰かに不快な思いをさせないように言葉を選んで話そうと思うんだけど、ここに至るまでには何十年分もの努力があるの。今までそれをやってきたのはすべて女性。ある日突然、女子が同額を受け取れるようになったわけじゃないわ。ビリー・ジーン・キング(アメリカ)やビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)が率先して声をあげ、WTAもそれを支えてきた歴史があるの」

「チケットの売上も重要だと思う。WTAには活躍している若手選手がたくさんいて、新たに世界1位になるイガ・シフィオンテク(ポーランド)は20歳とかでしょ?観客がどの選手を見たいかということ。(18歳の)ココ・ガウフ(アメリカ)も素晴らしい選手だわ。個人的にはチケットの売上とか、自分がどれだけ収益に貢献できたかが大事だと思うの。WTAはその点ですごく頑張っているわ」

その後、大坂は準々決勝で「全豪オープン」ファイナリストである第9シードのダニエル・コリンズ(アメリカ)、準決勝で第22シードのベリンダ・ベンチッチ(スイス)を下し、シーズン最初の決勝進出を決めている。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2021年「全豪オープン」での大坂
(Photo by Darrian Traynor/Getty Images)

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