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アメリカ選手の21年ぶりインディアンウェルズ制覇は叶うのか?

2019年「楽天ジャパンオープン」での(左)オペルカと(右)フリッツ

2001年にアンドレ・アガシ(アメリカ)とセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)が揃って「ATP/ WTA 1000 インディアンウェルズ」の優勝杯を手にした時、これはアメリカのテニスが勝利した瞬間だと思われていた。しかし、実際にはこの出来事は、何十年も続く欠如の始まりを告げるものだった。というのも、これ以降に同大会のシングルスのタイトルを獲得したアメリカ人選手は一人もいないのだ。過去21年の間にアメリカ人選手が決勝に進出したことは男女ともに多数あるものの、誰も優勝には至らなかった。

毎年3月の「サンシャイン・スイング」が近づくたびに、カリフォルニアの砂漠でのアメリカ人優勝者の不在をついに終わらせることができるのは誰かという疑問が持ち上がる。今年期待がかかったアメリカ人有力選手を米テニスメディアBaselineが紹介している。

大会が3年ぶりに3月開催に戻った今年は、アメリカのテニスが歴史的に見て強力な時期でもある。現在、女子世界ランキング100位以内に13人、男子世界ランキング100位以内に11人のアメリカ人選手がいるのだ。

全ては、この大会特有のコンディションに適応できるプレースタイルと不屈の精神、そして世界最高の選手たちを相手に7試合連続で勝利する勢いを持つ選手は誰かということにかかっている。インディアンウェルズのコンディションは、選手たちに独特の課題を突き付ける。コートのサーフェスは比較的球足が遅いが、乾いた砂漠の空気はテニスボールを浮かせる。

アメリカ人男子でトップの世界ランキング17位につけるライリー・オペルカは、「ATP1000 インディアンウェルズ」での1勝4敗という成績を向上しようと努めるだろう。オペルカは2月の「ATP250 ダラス」で優勝し、続く「ATP250 デルレイビーチ」でも決勝に進出した勢いがある。現在4回戦まで勝ち進み、次戦の相手は元世界王者、今季まだ負けなしのラファエル・ナダル(スペイン)だ。

しかし、「WTA1000 インディアンウェルズ」を2度制している元世界女王リンゼイ・ダベンポート(アメリカ)は、昨年の大会で準決勝に進出した世界20位のテイラー・フリッツが、男子の優勝候補の一人と見ている。ダベンポートはまた、成長株のセバスチャン・コルダとブランドン・ナカシマの躍進も予想したが、コルダはナダルに、ナカシマは同胞フランシス・ティアフォーに、いずれも2回戦で敗れ去った。

「自分の最高のテニスができた大会に帰ってくるのはいつでも最高よ。ランキングポイントを守ることにプレッシャーを感じることもあるけれど、彼の場合はそうではないでしょう。彼はそこで自分を応援してくれる観衆が大好きなのよ」とダベンポートはフリッツについて語った。フリッツはダベンポートの期待通り3回戦に勝ち進んでおり、現地15日に世界99位のジャウメ・ムナール(スペイン)と対戦する。

コート上での調整が求められることに加え、インディアンウェルズでは選手たちの集中を削ぐたくさんのことが起こる。グランドスラム以外では最大の大会であり、男女のトップ100選手のほとんどが1ヶ所に集まるという性質上、この大会では写真撮影やスポンサー対応、選手協議会やツアー役員会のように、多くのことを行うのにもってこいの場所なのだ。このように注目が増すことで、トップ選手や地元の人気選手たちには特に明るいスポットライトが当たるのが常だ。

これは、過去4年間の女子優勝者が皆トップ10圏外の選手であった理由を明らかにしうる一つの要因だ。2017年のエレナ・ベスニナ(ロシア)は当時世界ランキング15位、2018年の大坂なおみ(日本/フリー)は44位、主催者推薦で出場した2019年のビアンカ・アンドレスク(カナダ)は60位、そして昨年10月に優勝した成長株のパウラ・バドーサ ジベルト(スペイン)は27位であった。

ここから、アメリカ人女子選手で最高位の世界11位につけているダニエル・コリンズは、インディアンウェルズで成功を手にするための準備ができていると言えそうだ。コリンズは怪我で棄権してしまったが、ダベンポートもコリンズを推していた。ダベンポートはさらに、女子のダークホースとして、復活しつつある世界38位のスローン・スティーブンスの名前も挙げた。スティーブンスは「WTA250 グアダラハラ」で優勝したばかりだったが、初戦で大坂に逆転負けを喫した。

先日18歳になった世界17位のココ・ガウフにも注目すべきだろう。ガウフは「WTA1000 ドーハ」シングルスで準々決勝に進出し、ジェシカ・ペグラ(アメリカ)と組んで出場したダブルスでは優勝を果たしている。ガウフは初出場となった昨年の「WTA1000 インディアンウェルズ」で3回戦に進出。今回もやはり3回戦で元世界女王シモナ・ハレプ(ルーマニア)の前に涙をのんだが、キャサリン・マクナリー(アメリカ)と組んだダブルスでは現在ベスト8まで駒を進めている。

ガウフについてダベンポートはこう語る。「この大会で優勝する十分な可能性を持った若い女子選手はたくさんいる。ココ・ガウフは間もなく、とても大きな大会で躍進を遂げるわ。どうせなら早い方がいい。それが“WTA1000 インディアンウェルズ”でのことになるか、“全仏オープン”でのことになるか、どこになるかはわからないけれど、彼女はきっと大きなタイトルを手にするわ」

3月15日時点で、シングルスで勝ち残っているアメリカ人選手は、女子は世界29位のマディソン・キーズただ一人となってしまったが、男子は4回戦に進んでいるのが24歳オペルカと、3回戦で世界5位のステファノス・チチパス(ギリシャ)を破った世界43位の21歳ジェンソン・ブルックスビーの2人、本日3回戦を戦うのが世界20位の24歳フリッツ、世界39位の24歳トミー・ポール、世界30位の24歳ティアフォー、世界115位のスティーブ・ジョンソン、世界23位のジョン・イズナーの5人だ。8人のうちから今年「アメリカ人選手の優勝」を21年ぶりに果たす選手は現れるだろうか。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2019年「楽天ジャパンオープン」での(左)オペルカと(右)フリッツ
(Photo by The Tennis Daily)

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