2004年2月1日、ロジャー・フェデラー(スイス)が決勝でマラト・サフィン(ロシア)を破って初めて「全豪オープン」を制覇。この勝利によってフェデラーは翌2日付の世界ランキングで初めて世界1位に躍り出て、その後237週間にわたってトップの座を保った。スポーツウェブメディア Sportskeedaが振り返っている。
当時世界ランキング2位だったフェデラーは第2シードとして「全豪オープン」に出場し、最初の3試合では予選から勝ち上がってきた選手2人とワイルドカード(主催者推薦枠)で出場していた選手1人を全員ストレートで下している。今ではグランドスラム優勝20回を誇るフェデラーが最初に迎えた試練は、第15シードで元世界1位のレイトン・ヒューイット(オーストラリア)と対戦した4回戦。この試合でフェデラーは第1セットを失ったものの、次の3セットを取って4-6、6-3、6-0、6-4で勝利し、メルボルンパークで自身初の準々決勝進出を果たした。
準々決勝では、それまで1勝5敗と苦手としていたダビド・ナルバンディアン(アルゼンチン)との対戦に臨んだフェデラーだが、この時は圧倒的な強さを見せて7-5、6-4、5-7、6-3で勝利を収めた。フェデラーの快進撃は続き、準決勝では元世界1位のフアン カルロス・フェレロ(スペイン)を6-4、6-1、6-4で下している。もう一つの準決勝ではサフィンがディフェンディングチャンピオンのアンドレ・アガシ(アメリカ)を5セットの末に破った。この大会でノーシードだったサフィンは、準々決勝で第1シードのアンディ・ロディック(アメリカ)も退けている。
決勝でのフェデラーはサフィンを7-6(3)、6-4、6-2のストレートで破りタイトルを獲得。前回大会で4回戦敗退だったフェデラーは、この優勝によって1640ポイントのランキングポイントが加算されたことで初めて世界1位に。彼にとって2003年の「ウィンブルドン」に続く2つ目のグランドスラムタイトル獲得。ちなみに、2005年の「全豪オープン」の準決勝では2004年の決勝カードが再現され、その時はサフィンに軍配が上がった。サフィンはその大会で優勝し、2度目にして最後のグランドスラム優勝。一方のフェデラーはこの後「全豪オープン」でさらに5回優勝している。
「全豪オープン」の優勝を機に勢いに乗ったフェデラーは、その後のグランドスラム15大会中10大会で優勝。この2004年と2006年、2007年にグランドスラム3大会を制覇。2009年まで優勝できなかった「全仏オープン」では、2004年にガストン・ガウディオ(アルゼンチン)が優勝、2005年からはラファエル・ナダル(スペイン)が4連覇を飾っている。ナダルは先日の「全豪オープン」を制してグランドスラムタイトルを21個に伸ばし、男子歴代単独トップに立った。
フェデラーは2008年8月にナダルに世界1位の座を明け渡すまで、237週もの間トップを守り続けた。2008年の「ウィンブルドン」決勝でナダルがフェデラーを破って優勝したことで順位が逆転している。フェデラー以前に世界1位のランキングを最も長くキープしていた人というと、ジミー・コナーズ(アメリカ)が1974年から1977年にかけて160週にわたって守った時まで遡る。世界王者ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は通算の在位期間ではフェデラーを超えているものの、連続在位期間に関しては現在が76週連続、2014年から2016年にかけての記録も122週連続にとどまっている。
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は2004年「全豪オープン」優勝トロフィーを抱えるフェデラー
(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)
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