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オーストラリア入国ビザ取消で出国したベテラン選手が賠償請求

2015年「ウィンブルドン」でのボラコバ

オーストラリアの入国ビザを取り消されて出国したダブルス世界ランキング82位のレナタ・ボラコバ(チェコ)が、「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月17日~30日/ハードコート)を運営するオーストラリアテニス協会(TA)に対して賠償金を求めるつもりであることが明らかになった。ロイター通信など複数のメディアが報じている。

38歳のボラコバは、新型コロナウイルスに感染し、のちに回復したという、世界王者ノバク・ジョコビッチ(セルビア)と同じ理由によりワクチン免除の許可を得ていた。ジョコビッチと違ってスムーズにオーストラリアに入国することができたボラコバは、今月5日に「WTA250 メルボルン2」でプレー。同大会敗退後も「全豪オープン」に向けて滞在を続けていたところ、7日に突然ビザを取り消され、何時間にもわたって尋問された後にジョコビッチと同じ難民用のホテルに収容された。9日に解放されたボラコバは、そのままオーストラリアを出国してチェコに帰っている。

「私はすでに1週間滞在していたのに、彼(ジョコビッチ)が来てから状況が急変したの。だからといって彼に対して怒っているわけではないけど。こんなことになってしまってすごく悲しい。(全豪オープンは)最大のトーナメントの一つよ。戦うつもりで来たのにこんなことになってしまった。21世紀の今、この国でこんなことが起きるなんて想像もしていなかったわ」

母国に帰ってからテニスへの意欲がまったく湧かないというボラコバは、TAへの「決して少なくはない」賠償金請求についてこう話す。「航空券だけでも6万チェココルナ(約33万円)したし、コーチも一緒だったわ。それに、これまでに費やしてきた時間、ホテル代、グランドスラムのためのトレーニング、稼げたかもしれない賞金。これらに対してTAが責任を取ってくれて、こちらが法的手段に出なくて済むことを願っているわ」

眠ることができず、食欲も落ちたと明かしたボラコバは「テニスのことは考えたくない。まだショックから立ち直れていないし、消化できていないわ。疲れきっているの」と語り、尋問について振り返った。「これまで見た一番酷い悪夢の方が、あの時起きたことよりもマシだわ。すごく不安で、家に帰るまで安心できなかった。何もかもが確かじゃなかったの。まるで映画を見ているようだった。“服を脱げ、服を着ろ”と指示され、長い尋問を受けた。考えただけで吐き気がするし、二度と経験したくないわ」

「尋問を受けた後は、自分が何をすべきなのか、自分の権利は何なのかがまったくわからなかった。TAの関係者や弁護士もいたけど、誰も裁判所に訴えようとはしなかったわ。だから、そんなことができるなんて知らなくて、彼らのアドバイスに従ったの」とボラコバは説明している。

WTA(女子テニス協会)はボラコバのビザ取消について声明を発表。彼女は規則と手順に従い、「何も悪いことはしていないにもかかわらず突然ビザが取り消された」として、同選手への支持を表明している。

TAが誠意ある対応を見せ、ベテランのボラコバが一日でも早く再びテニスに取り組めるようになることを願いたい。

※為替レートは2022年1月12日時点

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2015年「ウィンブルドン」でのボラコバ
(Photo by Shaun Botterill/Getty Images)

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