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ジョコビッチのビザ問題に関してATPが声明を発表

2019年「全米オープン」でのジョコビッチ

世界王者ノバク・ジョコビッチ(セルビア)のオーストラリア入国をめぐって、ATP(男子プロテニス協会)が初めて声明を出した。英BBCなど複数のメディアが報じている。

3連覇中の「全豪オープン」で同大会10回目の優勝と21個目のグランドスラムタイトルを狙うジョコビッチ。現地10日に行われた審問ではオーストラリア政府側の手続きが公正性を欠いているという主張が認められ、ビザの取消が無効となりジョコビッチはホテルから解放された。再びビザが無効となる可能性が残る中、ジョコビッチは早速「全豪オープン」が行われる会場のテニスコートでトレーニングを行っている。一方で、入国拒否が明らかになってから丸4日が経ってようやくATPが声明を出した。

「ATPは新型コロナウイルスが流行して以来、オーストラリアの人々が払ってきた犠牲と、同国が実施している厳格な移民政策を十分に尊重している。しかし、ここ数日、選手のオーストラリア入国に関する問題が発生したことでルールの理解、伝達、適用をより明確にする必要性が浮き彫りになった」

「ノバク・ジョコビッチがメルボルンへ発つ際に、出場規定を満たすために必要となる医療的な免除を与えられていると考えていたことは明らかだ。月曜日の審問に至るまでの一連の出来事は、ノバクの健康状態や“全豪オープン”への準備を含め、あらゆる面にダメージを与えている。選手の免除申請はATPとは独立した機関によって行われているが、我々はこのプロセスの間、オーストラリアテニス協会(TA)と常に連絡を取り合い、明確な説明を求めてきた。我々は月曜日の審問の結果を歓迎しており、これからの数週間でエキサイティングなテニスが行われることを楽しみにしている」

「ATPはツアーに参加するすべての選手に対してワクチン接種を強く推奨しており、これはパンデミックを乗り切るために不可欠なことだと考えている。これは健康上の利点を裏づける科学的根拠に基づくもので、今後ますます厳しくなると予想される世界の移動規制に対応するために必要だと言える。今年の“全豪オープン”に向けてトップ100選手の97%がワクチンを接種していることは心強い限りだ」

この当たり障りのない内容は大きな批判を浴びることに。「何も言っていないのと同じだ(笑)」「先週はどこにいたの?ATPは選手全員の代表じゃないの?」「本気で気にかけているなら、選手でも観客でもスタッフでもワクチンを接種しなければ参加できないルールを作るべきじゃない?」「文字通り他人の命を危険に晒している彼がプレーすることをなぜ許す?」といったコメントがこの投稿に対して寄せられている。

ジョコビッチとともにATP選手協議会を脱退し、新たにPTPA(Professional Tennis Players Association/プロテニス選手協会)を設立した元世界ランキング25位のバセック・ポスピショル(カナダ)は、自身のTwitterを通してこの声明が出される2日前にATPの沈黙を批判していた。「ATPが選手のことを考えていないことはすでに何度も明らかになっているが、問題に直面した時にリーダーシップを発揮できないことも今回はっきりした」とコメントしている。

ATPの遅れた対応や当たり障りのない声明は、昨年12月にダブルス元世界1位のペン・シューアイ(中国)が中国の元大物政治家から性的暴行を受けたと告発した件でも目の当たりにしたばかり。それに比べてこの時はWTA(女子テニス協会)が、そして今回はPTPAが、当事者を支持する立場を迅速に表明している。

ジョコビッチがワクチンを免除された理由としている新型コロナの感染に対する疑問点や、同じ経緯を辿ってすでにオーストラリアを後にしたダブルス世界81位のレナタ・ボラコバ(チェコ)との扱いの差、そしてこのままジョコビッチが「全豪オープン」に出場できるのかどうかなど、問題はまだ山積みだ。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2019年「全米オープン」でのジョコビッチ
(Photo by Lev Radin/Pacific Press/LightRocket via Getty Images)

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