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ジョコビッチ、オーストラリアへの入国ビザ取消。強制送還の可能性も

2021年「全豪オープン」でのジョコビッチ

世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)がワクチン接種を免除される形で「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月17日~1月30日/ハードコート)に出場すると発表したが、オーストラリアに入国するためのビザが取り消されたというニュースが飛び込んできた。伊ニュースサイト UBI Tennisなど複数のメディアが報じている。

新型コロナウイルスのワクチン接種の有無を明かさないジョコビッチが接種を義務づける「全豪オープン」に出場できるのかどうかは、ここ数ヶ月にわたって話題となっていた。そして現地4日、ジョコビッチ本人がワクチン免除の承認を得て大会に参加することを発表。ところが、5日にメルボルンの空港に到着したジョコビッチは現地で足止めを食らうことに。複数のメディアが確認したところによれば、彼は入国に必要な条件を満たしていないとして空港で拘留されたのち、現在はメルボルンのホテルに隔離されているとのことだ。ジョコビッチのビザ申請はキャンセルされ、6日に出国することを命じられたという。ジョコビッチの弁護団は国外追放に抗議。この問題が持ち込まれた家庭裁判所では必要書類がそろっていないため、6日のうちに判断を下すのは難しいと見られている。そのため、ジョコビッチの出国はもう少し先になるかもしれない。

シドニー大学公法学部のメアリー・クロック教授は現状をこう分析する。「入国要件を満たしていない、または虚偽の申告をしたという理由でビザがキャンセルされたのでしょう。彼はビザの取り消しが法的なミスだということを証明しなければなりません。間違ったビザを申請した場合でも、入国地で新たにビザを取得できる裁量は非常に限られています。もし彼がオーストラリアから強制送還となった場合、この先3年間は入国できない可能性もあります」

ジョコビッチがワクチン免除を承認された時点ではオーストラリアテニス協会(TA)やビクトリア州の首相が関与するレベルの話だったが、いまや両国のトップが発言する事態にまで発展している。オーストラリアのスコット・モリソン首相はジョコビッチのビザが取り消されたことについて「ルールはルールであり、特に国境に関してはそうだ。誰もこのルールを逸脱することはできない」と自身のTwitterに投稿。対するセルビアのアレクサンダル・ブチッチ大統領は国を挙げてジョコビッチを支援すると主張し、「国際公法のあらゆる規範に従って、セルビアはノバク・ジョコビッチのため、正義と真実のために戦う」とInstagramに綴っている。

ジョコビッチのワクチン免除を承認した第三者機関、TA、そしてビクトリア州政府は「全豪オープン」への出場を認めたが、オーストラリア政府と国境警備隊がそれを認めていない、あるいは別の理由でジョコビッチの入国を拒否している。匿名のTA関係者は「ノバクに与えられたのと同じ免除を受けて何人かのテニス選手がすでに入国しているという事実に連邦政府はどう対応するのだろう。我々からすれば、政府がメディアの報道に反応してジョコビッチだけを入国させないようにしているとしか思えない」と述べている。ジョコビッチのワクチン免除が承認されたと知れるや否や、国民に対しても厳しい規制が敷かれているオーストラリア国内からは強い反発が起こり、ジョコビッチだけが特別扱いされているのではないかという疑念が生じていた。

2018年と2020年の「全豪オープン」で準々決勝に進出したことのある世界ランキング96位のテニス・サングレン(アメリカ)は、ワクチンを接種していないため今大会を欠場することになった選手の一人だ。接種していない人を擁護する姿勢を示してきたサングレンは、ジョコビッチの扱いをめぐって「オーストラリアはグランドスラムを開催する資格がない」と批判している。

ジョコビッチの国外追放が迫る中、今後の動きが注目される。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2021年「全豪オープン」でのジョコビッチ
(Photo by Quinn Rooney/Getty Images)

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