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自然体の魅力 13歳となり、ITFジュニア参戦が可能となった石井心菜の成長

石井心菜

『リポビタン Presents伊達公子×YONEX PROJECT』の選抜選手において最年少の石井心菜が、3月10日、13歳の誕生日を迎えた。人見知り、物おじしない性格で、誰とでも仲良くなれる。プロジェクト内では16、17歳のお姉さん世代に囲まれているが、その雰囲気も、身体の大きさも見劣りすることはない。

しかし、プロジェクトキャンプ当初は、フィジカル、テニスの面でまだまだ12歳のそれだった。特にキャンプの体幹トレーニングではついていくのがやっと、長いラリーになると押されて力負けすることもあった。

それでも昨年度は12歳にして、14歳以下の部門へ出場を重ねた。全日本ジュニアでは3回戦、RSK全国選抜ジュニアではベスト8、U15の中牟田杯では1回戦と、彼女自身が望んだ結果ではなかったが、確実に上のレベルでの経験を重ねている。

「試合は勝てなかったけど、打ち合えていないという感覚ではありませんでした。ただ、何も考えずに試合をしてしまうと、相手に粘られて負けてしまうことが多かった」と苦い思いを語る。

これはプロジェクトでのキャンプにて伊達が再三伝えていることだが、「相手を見る」というところにおいて課題を感じたようだ。また「ショットがうまくいかないなら、どうすればうまくいくようになるか考えること」というアドバイスも石井の心に残っている。

「試合相手の弱いところを見極めることがまだできなくて、自分の好きなことばかりやって負けたり、メンタル面ではファイナルセットに入って、悪いスパイラルに入ってしまう試合が多くありました。1日2試合、3セットマッチとか、それだけタフな試合が多かったということなのですが、モヤモヤしたまま終わることもあって…」と、現実に直面している。

しかし、そういう中でコーチや家族の支えを感じたという。
「コーチはいつも励ましてくれる。お父さん(元テニスプレーヤーの石井弥起氏)とは反抗期中なのですが…プロ選手だったし、自分なんかより経験が全然多いので、試合を見にきてくれて『こうした方がいいよ』というアドバイスは“一応”聞いています。」

そして13歳を迎えた今年は、ITF大会への参戦が可能となる。父の石井氏は、現時点での結果にはあまりこだわっていないそうだ。今、必要なものを備えていくことの方が大切だと考えている。

反抗期中とはいえど、その考えは大きく娘にも影響しているようだ。

「まだ全然ポイントがないので、まずは自分のホームコートである、グリーンテニスプラザのITFに挑戦していきたいです。あまり焦っていないけど、この1年、終わった後に思い切ってやれたとか、自分の全てを出し切ったと思える試合が少なかったので、これからは全て出し切れるよう、練習も頑張っていきたい。」

12歳以下の全国選抜ジュニア、全国小学生を制しているだけに、この世代のトップ選手として、プレッシャーを感じることや、良いプレーをしなければならないという考えは、少なからずあったようだ。昨年は壁ともいえる1年を過ごしたが、日々成長しているのは間違いない。


2月に行われた沖縄キャンプでは、心技体全てにおいて一回り大きくなっている。ワールドジュニア14歳以下の日本代表にも選ばれた。

年上ばかりの中で過ごしたキャンプも、あと1回を残すのみ。
先輩プレーヤーたちと一緒に過ごし、学んだこと、見習いたいことについて聞いた際、こんな答えが返ってきた。

「え、よくみんな朝起きられるなって思う…」
13 歳の1年はテニスだけでなく、早起きの練習も必要かもしれない。

(保坂明美)

写真提供:ヨネックス

【放送・配信情報】
「伊達公子と世界を夢見る8人の少女たち ~Go for the GRAND SLAM~」
3/25(土)午後5:00[WOWOW ライブ][WOWOW オンデマンド]
出演:伊達公子、林妃鞠、木下晴結、網田永遠希、木河優、添田栞菜、岸本聖奈、古谷ひなた、石井心菜

WOWOWが女子テニス未来応援プロジェクトで1年間密着した、グランドスラム出場を夢見る8人の女子ジュニアたち。その成長の軌跡を集大成として振り返る特別番組。詳しくはこちら>>

保坂明美

保坂明美

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テニス雑誌「スマッシュ」の編集長を13年間務める。現在は独立し、WEBサイト「Tennis.jp」の管理や、テニスの技術解説企画、選手関連記事の執筆、本の編集、大会の広報業務などを手がけている。

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