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伊達公子と女子ジュニアたちが東レPPOテニスを観戦。プロの試合から学んだこととは?

女テニ未来応援第6回キャンプ

「調子が良かったから勝ちました」
「調子が悪かったから負けました」
よく選手たちが口にする言葉だが、ジュニアたちは本当の意味を理解しているのだろうか?

「タフさ!」をテーマとして行われた『リポビタン Presents伊達公子×YONEX PROJECT』の第6回キャンプを受け、メンバーが、『東レパン パシフィック オープンテニストーナメント』の会場に訪れ、プロたちの試合を見ながら、積み上げてきたものをリンクさせた。

女テニ未来応援第6回キャンプ

網田永遠希、石井心菜、岸本聖奈、添田栞菜、古谷ひなたの5人は、伊達と中山芳徳(日本テニス協会派遣)コーチによって示されたテーマで試合を観戦した。プロは自分でポイントを取るために何をしているか、どういう形で失っているか、そしてプレッシャーのかかる場面でどういったプレーをしているか、というものだ。

ジュニアたちはそれぞれプロの試合を見たことはあるが、幼少期であったり、単純に会場に遊びに行くようなスタンスであったため、選手の心境や、試合の流れにまで心を及ばせたことはないという。

「プロはプレッシャーがかかったときに自分の強みであるプレーをしていた」と言うのは古谷だ。どうしても取りたいと思ったポイントで得意な形でポイントしていたことで、精神力の強さを垣間見られたという。

今後に生かせることを、熱心にメモを取っていた添田は、「ネットプレーやドロップショットなどをして、相手が苦手そうなところを突いていくマルティッチのプレーが印象的でした」と、相手のスタイルや持ち味を封じていく戦い方を学んだ。

勝ちたい思いが強すぎたり、自分の持ち味のプレーがうまくできなかったりすると、ミスをしないという選択肢を選びがちだが、それではレベルが上がれば上がるほど勝てなくなる。いかに主導権を握るか、そのためにどういうプレーをするかというテーマを持つと、自ずと試合の見方が変わってくる。

中山氏は「例えば次の試合に備えて相手になりうる選手の試合を見る際に、単純にバックが弱いといった印象だけでなく、競った場面でどういうプレーをしてくるのか、基本となる戦術はどういうものか、といった情報を集めれば、戦い方もその日の調子だけに左右されないものになる」と観察の重要性を伝える。

岸本は「自分は30-40といったポイントになると受け身になりがちで、ミスをしないようにと考えてしまうのですが、プリスコバはそういう場面でネットに出ていて、弱気になってはいけないと思いました」と刺激を受け、石井は「テーマを持って試合を見ているときは、プロがどういう場面で何をするかちゃんと見られたのですが、自分がコートに立ったときにそうやって客観的に考えられるかが大切だと思いました。コートの上から引いて自分を見られるようになりたいです」と語った。

そして「世界で戦えるようになりたいって言っていても、想像もつかなかったのですが、今日はそれが目の前にありました」と言うのは網田だ。

「最近はいつも勝たなきゃという思いが強すぎて、自分のテニスを考えられない状態にあったのですが、自分が悩んでいたことが小さく思えるくらいプロたちはものすごく強くて、改めてサーブやリターンからのフリーポイントがすごく大事なこともわかった」

東レ女子シングルス決勝でコイントスをした石井心菜

合宿でたくさんのことを詰め込んだ中、それを実践しているプロの試合を見ることで、ショットだけではなく、戦術として明確となった今回の観戦。後日、石井は女子決勝のコイントスという重責を果たし、緊張感あふれる試合を観戦した。これらの経験が、調子の良し悪しだけではない、ロジカルな試合を引き出してくれることだろう。

(保坂明美)

※写真クレジット/ヨネックス

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保坂明美

保坂明美

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テニス雑誌「スマッシュ」の編集長を13年間務める。現在は独立し、WEBサイト「Tennis.jp」の管理や、テニスの技術解説企画、選手関連記事の執筆、本の編集、大会の広報業務などを手がけている。

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