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グランドスラム以外でフェデラーが敗れた5セットマッチとは?

写真は2006年「ATP1000ローマ」決勝後のフェデラー(左)とナダル(右)

世界中で愛されているテニスの元世界王者ロジャー・フェデラー(スイス)がプロ選手になったのは1998年、そして24年後の今も彼は現役を続けている。その24年間には、テニスの試合のやり方にもいろいろな変化があった。その一つが、5セットマッチの試合だ。スポーツウェブメディアSportskeedaが報じている。

フェデラーがプロデビューした当時は、大きな大会では準決勝までは2セット先取の3セットマッチであっても、決勝だけは3セット先取の5セットマッチで行われることが多かった。また「全米オープン」を除く3つのグランドスラムでは、試合が最終セットにもつれ込み、さらに6-6になると、タイブレークではなくどちらかが2ゲーム差をつけるまで続けられた。

フェデラーは5セットのフルセットマッチで33勝23敗という記録を持っている。マスターズ1000大会では28回優勝しているが、そのうち10回の決勝では5セットマッチが採用されていた。当時は、ATP250やATP500レベルの大会の中にも、決勝は5セットマッチである大会もあった。

年度末の最終戦でも2007年までは決勝は5セットマッチで、2008年から3セットマッチとなった。その他の大会では、2007年の「ATP1000 マイアミ」が、決勝で5セットマッチを行った最後の大会となった。

それではグランドスラム以外で、フェデラーが5セットフルセットで敗れた4つの試合を見てみよう。

1.2000年バーゼル大会決勝 トーマス・エンクイスト(スウェーデン)戦

前年の1999年に「全豪オープン」で準優勝していた26歳のエンクイストは世界ランキング6位で、2000年のバーゼル大会に第2シードとして出場。一方、当時19歳のフェデラーは世界34位、この年にマルセイユの大会で初めて決勝に進出し、バーゼル大会では前年にベスト8に進出していた。2000年のバーゼル大会では準決勝で世界9位のレイトン・ヒューイット(オーストラリア)を6-4、5-7、7-6(6)の大接戦の末に下して地元スイスの観客たちを沸かせた。フェデラーとエンクイストはどちらも決勝までに1セットしか落としていなかった。

エンクイストはセットカウント2-1でリードしたが、フェデラーが第4セットを6-1で取り返す。だがエンクイストはさらにギアを上げ、6-2、4-6、7-6(4)、1-6、6-1で約3時間に及んだ試合を制した。エンクイストはその後2002年にマルセイユでキャリア最後のタイトルを獲得し、2005年に引退。フェデラーはこの時を含めて15回バーゼルで決勝に進出、10回の優勝はいずれも大会最多記録だ。

2.2003年グスタード大会決勝 イリ・ノバク(チェコ)戦

この年の「ウィンブルドン」でグランドスラム初優勝を遂げた21歳のフェデラーは、続いて出場したグスタードの大会で大歓迎を受けた。世界3位だったフェデラーは第1シードで、決勝まで順調に勝ち進んだ。対する世界10位、28歳のノバクは第3シードで、9回目のツアー大会決勝に臨んだ。二人はそれまでにウィーンとドバイの決勝で対戦したことがあり、いずれもフェデラーが勝利していた。

2003年のグスタード決勝ではフェデラーが第1セットを取るが、5-7、6-3、6-3、1-6、6-3で、3時間弱の試合を制したのはノバクだった。これは彼の5つ目のタイトルで、翌2004年にも2大会を制して2007年に引退した。フェデラーは翌2004年にグスタードで初優勝を遂げている。

3.2005年マスターズカップ決勝 ダビド・ナルバンディアン(アルゼンチン)戦

マスターズカップはシーズン最終戦、現在の「Nitto ATPファイナルズ」に当たる。2005年にはフェデラーは男子テニス界の絶対王者として君臨しており、シーズン中に3試合しか負けておらず、2連覇中のディフェンディングチャンピオンとして同大会に臨んだ。この時までにフェデラーはグランドスラムで6度の優勝を遂げており、彼のフォアハンドは必殺の武器と考えられていた。

2002年「ウィンブルドン」準優勝者であった23歳のナルバンディアンは、2005年のマスターズカップに第8シードとして出場。グループリーグ初戦で第1シードのフェデラーと当たり、3-6、6-2、4-6で敗れた。だがナルバンディアンは続く2試合に勝ってグループリーグを勝ち上がり、準決勝でも勝利して決勝に進出。フェデラーはそこまで全勝で決勝に進んできた。実はフェデラーはこの3週間前に足首を痛めて一時は杖をついて歩いていたほどだったが、この決勝では7-6(4)、7-6(11)という接戦の末に2セットを先取。だが続く2セットで3ゲームしか取れずに追いつかれると、最後はタイブレークを制したナルバンディアンが6-7(4)、6-7(11)、6-2、6-1、7-6(3)で勝利。ナルバンディアンはグランドスラムでもマスターズ1000大会でも優勝経験がなくシーズン末の最終戦を制した初めての選手となった。

同世代ライバルだったナルバンディアンは表彰式でフェデラーにユーモアを交えて言った。「ロジャー、心配しなくてもこれは君が出場する最後の決勝じゃない。君はこれからたくさんの大会で優勝するだろうから、今回は僕に譲ってくれ」

4.2006年ローマ大会決勝 ラファエル・ナダル(スペイン)戦

2006年シーズンは統計上、フェデラーの最高の年だった。3つのグランドスラム大会を制し、「全仏オープン」では準優勝。シーズン最終戦を含む12大会でタイトルを獲得した。92勝5敗という信じられないような戦績を残したフェデラーは、もちろん年末1位の座も手にした。そしてその5敗のうち、4敗を喫した相手が彼の永遠のライバルであるナダルだった。ナダルはドバイ、モンテカルロ、ローマ、そして「全仏オープン」の決勝でフェデラーを倒した。

2006年大会はフェデラーにとって2003年に続いて2度目のローマでの決勝進出だった。対するナダルは、そこまでクレーコートで52連勝中。決勝は最終セットにもつれ込み、そこでフェデラーは4-1とリードし、後に2度のマッチポイントを迎える。だが常に諦めることを知らず、超人的な粘りを見せるナダルがタイブレークに持ち込み、5時間超えの試合の後に6-7(0)、7-6(5)、6-4、2-6、7-6(5)で勝利した。

「2度のマッチポイントがあったのに、攻め急ぎ過ぎた。クレーでできる最高の攻めのテニスができたと思う。でも彼のディフェンスはあまりに素晴らしくて、相手に自信を失わせるんだ」と試合後にフェデラーは語った。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は2006年「ATP1000ローマ」決勝後のフェデラー(左)とナダル(右)
(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

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