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ナダルインタビュー後編「足の治療はうまくいくと自信を持っている」

写真は「全仏オープン」決勝でのナダル

ラファエル・ナダル(スペイン)が「全仏オープン」で優勝してから24時間も経たないうちにインタビューが行われ、ナダルは満面の笑みで記者の質問に答えた。ナダルは大会中の心境やチームとの息抜き方法、そして今後の怪我の治療方針などについて語った。ATP(男子プロテニス協会)公式ウェブサイトが伝えたインタビューの後編をお届けする。

Q:今朝起きた時はどのような気分でしたか?

A:身体的にはとてもいいよ。この2週間ずっと良かった。フェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)やノバク・ジョコビッチ(セルビア)とは4時間以上の試合をしたし、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)とは彼が怪我をするまで3時間プレーしていた。でも身体という面では、次の日の朝はいい気分だった。筋肉痛もなく、いい感じだったよ。

Q:よく眠れましたか?

A:足が痛くて、眠れなかった。他に選択肢がなくて、6時間毎に抗炎症剤と鎮痛剤を飲むのを2週間半やってきた。そうしたら痛みが出てきたんだ。今日はキツい日だね。

Q:コランタン・ムーテ(フランス)を2回戦で破った後、どのような状態だったか説明してもらえますか?

A:足をかなり引きずっていた。まだ神経への注射をしていなかった。その後、同じ場所に注射を打ち続けるわけにはいかないという結論に至った。悪化するだけだったからね。それで少し遠くから神経へ注射をすることにした。良い決断だったよ。もしそれをやっていなかったら、ここまで来られなかった。

Q:注射の効果はどのくらい続くのですか?

A:その時による。根拠があるわけじゃないけれど、7〜8時間は続くことが多いかな。

Q:注射自体に痛みはありますか?

A:痛いよ。耐えられるけれど、コートに出る20分前に毎日打つというのは…正直言っていい気分ではないね。

Q:どうやって感覚のない足で「全仏オープン」に優勝できたのですか?

A:注射は遠くから感覚神経を麻痺させた。もし運動神経が麻痺していたなら、足を動かせない。これもちゃんとした科学ではないけれど、麻痺している感覚が低い日もあった。例えば昨日の決勝では、足の指は感覚がなくていい感じがしない中、足首をコントロールする必要があった。なんとか競技ができるくらいコントロールし続けることができたんだ。

Q:どんなリスクがありましたか?

A:足をコントロールしなきゃいけないけれど、感覚がない。足首を捻ってしまうリスクが少し高くなる。感覚のない足でプレーすることになるけれど、少し感覚がないことくらい関係ない。足を引きずるところから、痛みのないところにいけるんだから。このまま続けることはできないけれど、動いたり走ったりできたから大会に優勝できた。「ATP1000 マドリード」や「ATP1000 ローマ」ではできなかった。

Q:では、肉体的な痛みと精神的な痛みと、どちらがより辛いですか?

A:肉体的な痛みを感じていなければ、精神的な痛みもないよ。

Q:ですが、今あなたの足は痛いのですよね?

A:でも、既に痛くなることが分かっていたからね。大会が終わればそうなるって分かっていた。それを受け入れたんだ。僕がやったこと全てが今のこの痛みにつながっている。理解するのは簡単だ。嫌なのは、毎日のトレーニングができなくなることだ。例えば、去年の「全仏オープン」が終わってから2週間半、ずっと足を引きずっていた。階段を降りることもできなかった。そのうち、しばらくプレーを止めていたら、1ヶ月半くらいして日常生活に問題はなくなった。痛みがなくなったんだ。トレーニングをして、試合をしている時の気分とは比べ物にならなかったよ。

Q:抗炎症剤を飲まずに出場した最後の試合を思い出せますか?

A:分からないし、知りたくもないね。トップクラスのスポーツ選手は、必要であれば競技を続けるために鎮痛剤を飲む。ほとんどのアスリートは抗炎症剤と生きている。予想できていることだ。

Q:今週はパルス高周波療法を受けると聞きました。成功する見込みはどのくらいありますか?

A:目的は明確だ。神経にパルス高周波療法をして、麻痺している足でプレーしている時の感覚を得る。それを永久的なものにしようとしているんだ。もしうまくいけば、足の感覚が鋭いところの感度を下げることができる。それに、もう一つの重要な要素がある。遠くからの神経ブロック療法でプレーできるということを示せたということだ。もしこの治療がうまくいって、永久に神経に作用することができれば、競技を続けることができる。僕は、一歩一歩物事に取り組むことに慣れている。うまくいくと自信を持っているよ。

Q:テニスではなく、痛みのことを話さなければいけないことに疲れませんか?

A:「ATP1000 ローマ」で起こったことの後では、ここで話すことになるだろうと分かっていた。大会中は話さないようにしていた。結果的に、もう一度「全仏オープン」で優勝することができた。もしかしたら、僕のキャリアの中で一番難しかったかもしれない。

Q:現在あらゆる犠牲を払ってプレーを続けているわけですが、引退については考えないのですか?

A:これまでの現役生活で何度も経験してきたように、怪我が理由で離脱している時のような感じだろうと想像している。それを考えて眠れなくなったりすることはないし、テニス後の人生を怖がっているわけでもない。僕を幸せにしてくれるものはたくさんある。もし望むなら足の痛みを永久に終わらせることもできる。それには、手術をする必要があって、それはつまりもうプレーできなくなることを意味するんだ。

Q:「全豪オープン」の前は、引退について考えたことがあるとおっしゃっていました。ここ数週間を経て、もう十分だと思って引退を本当に考えたことは何回くらいありましたか?

A:十分だというのは、競争心が感じられなくなったということだ。トレーニングできなければ、プレーできない。ここ数ヶ月は、考えたことはなかった。僕と毎日一緒にいる人たちは分かっている。外からでは難しい。今回の治療で解決策を探す。僕はとても現実的で、大げさに考えたり衝動的になったりしない。現実は理解しているし、そこから決断をしていく。

ここ数ヶ月のように続けていくことはできない。もし治療がうまく行けば、継続することを一番望むのは僕だ。もしうまく行かなければ、100%復帰が叶わない手術を検討する必要がある。それは、完全に僕の個人的な決断だ。

Q:引退や世代交代といった報道が増えていますが、敬意を持って扱われていると感じていますか?

A:その事は考えない。素晴らしい称賛を得たのと同じくらい、様々な疑問があるのは分かっている。僕はそれを受け入れている。全てを読んではいないし、特に大会中はほとんど目にしない。そういうものから離れているように努力している。僕にはやるべきことがある。でも予想できることだ。

僕たちは、即時的な世界に生きている。全てのことがあっという間に起こる。最近では、肋骨の怪我で離脱していた間にカルロス・アルカラス(スペイン)が「ATP1000 マイアミ」、「ATP1000 バルセロナ」、「ATP1000 マドリード」で優勝した。彼は素晴らしい新鮮さをもたらしてくれる若手だ。彼に注目するニーズがあるのは理解しているけれど、僕は僕だ。観客としては、自分の国からカルロスのような良い選手が活躍してくれてこれ以上幸せなことはなかったよ。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は「全仏オープン」決勝でのナダル
(Photo by John Berry/Getty Images)

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