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伊達公子が元日本代表監督の植田実と「ジュニア育成」について徹底討論!世界に追いつくために必要なこととは

“キニナルコト”の対談の様子

伊達公子がゲストに“キニナルコト”をぶつける対談企画シリーズ、2022年最初のゲストは元日本代表監督の植田実。現在はJTAアカデミー委員会の委員長として指導者の育成に力を注いでいる植田と、日本の「ジュニア育成」について徹底討論を行った。

■ジュニアを指導する難しさ

子供たちを指導するということは、日本テニスの未来に触れていることだと表現する植田。「我々の見えるところが、そのまま子供たちの視野に直結する。話すこと一つひとつにしても」と責任の大きさを実感しているという。

その話を受けて、かつて同じようにどう言葉を伝えるべきかを悩んでいた伊達は、植田からかけられた「彼女たちの年齢に合わせて話す必要はない。プロを目指す一人のテニスプレーヤーだと思って接していれば、理解してくれるはずだ」という言葉が救いになったというエピソードを披露した。

■名コーチから教わったこと

植田は、テニス界を代表する名コーチとして知られた故ハリー・ホップマンからもらった助言を紹介。ジュニアの指導で大切なことを質問したところ、「ある時は学校の先生でなければいけない。ある時は親でなければいけない。ある時は兄弟でなければいけない。ある時は仲間でなければいけない。そしてある時にはお医者さんのような役割もするんだ」と教わったと話す。その問答を通して上達の特効薬があるわけではないと学んだと植田が語ると、伊達も話の深さに感じ入っていた。

18歳から22歳くらいまでの間に起こる身体の大きさの変化に関しては、明らかに日本人選手と海外の選手には差があると語る植田。「体格の差が生じると十分踏まえた上での練習をしなければいけない。テクニック、戦術面、インテリジェンスといったところに時間を割きながら、試合の中で試すというアプローチが必要」だとして、体格面をどう上回っていくのかに注力していくべきだと提言する。それに加え、ジュニアの選手たちが様々なタイプの選手と切磋琢磨できる環境作りも重要だと述べた。

■指導者の意識の変化

女子では180cm、男子なら190cmを超えるような長身の選手も多い中、伊達をはじめ、錦織圭(日本/フリー)や西岡良仁(日本/ミキハウス)といった背丈が高くない選手が台頭し、日本人の資質が低いわけではないと証明されている昨今。だからこそ、植田は「指導のレベルがもっと上がらなければいけない」と感じているという。ここ10年、選手は海外に拠点を置くなど外へ出て挑戦しているが、指導者に関してはまだ国内に留まっているケースが多い。しかし植田は「海外に日本人の指導者がいてもおかしくないと思っている」と述べ、海外でコーチングを磨く人が増えることを願っている。

型にはまらず試合で勝ち進める選手を育てることができる指導者が出てきてほしいと伊達が語ると、植田も賛同。スペイン留学中に目にしたある選手の例を出して、日本と世界の違いを語った。

「ある選手が、ひどいフォームだけど、人目を気にせずに自分のやりたい練習を朝から晩までしていた。もし日本で同じことをしたら、フォームに関して色々言われて気にしてしまうが、海外の選手は気にしない。また海外のコーチはどうかというと、朝から晩まで努力している姿を評価している。そういう視点があると、選手の育て方は大きく変わる」

続けて、「自分の持っているものに目を向けてくれて、それを磨くことがしやすいテニス界になる必要がある」として、指導には柔軟性が必要だと説明した。

動画では、植田のこれまでの取り組みや日本のジュニアへの提言などを目にすることができる。終始雰囲気の良い中で行われた貴重な対談を是非チェックしてほしい。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は“キニナルコト”の対談の様子

(WOWOW)

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