豪テニス界のスター選手の一人であるニック・キリオス(オーストラリア)が、過去に自殺を考えたことがあると自身のソーシャルメディアで明かした。英紙The Sun(オンライン版)が報じている。
オーストラリアで絶大な人気を誇るキリオスは現在26歳、今年1月の「全豪オープン」でタナシ・コキナキス(オーストラリア)とペアを組み、ダブルスで優勝を飾ったばかりだ。そんなキリオスが、2019年の「全豪オープン」で1回戦敗退となった前後に“暗黒時代”を過ごしていたとソーシャルメディアに投稿し、ファンを驚かせた。
大会会場で練習する当時の姿を写した写真を添えて、キリオスは次のように綴った。
「多くの人は、俺が精神的に問題なく過ごしていて、人生を楽しんでいると思っていただろう。この時は、俺の暗黒時代だった。よく見ると、右腕に自傷の跡が見えるだろう。俺は自殺願望を抱くようになって、ベッドから起き上がるのも一苦労だった。ましてや、何百万人の前でプレーするなんて」
「俺は孤独で、うつ状態で、ネガティブだった。酒や薬物に依存し、家族や友人を避けた。誰にも話せないし、誰も信じられないように感じていた。心の内を明かさず、愛する人たちに頼ったり、ただ自分を少しずつポジティブな方向へ向かわせることを拒否した結果だった」
キリオスは投稿の最後に、同じくメンタルヘルス問題で苦しむ人々に向けてメッセージを送った。
「毎日の生活にすごく疲れて、もう無理だと思うこともあるかもしれない。心の内を打ち明けることに対し、自分が弱いと感じたり、恐いと感じる人もいると思う。俺にも理解できる。でも聞いてほしい。大丈夫だから、あなたは一人じゃない。俺も、ポジティブでエネルギッシュな感情が現実のものになるなんて有り得ないように思えた時期を過ごしてきた」
「今は、自分の考え方を完全に変えることができて、完全に違った見方で物事を捉えることが出来たと誇りを持って言える。どんな瞬間も、当たり前だと思っていない。みんなにも、最大限の可能性を発揮して、笑ってほしい。人生は美しいんだ」
(WOWOWテニスワールド編集部)
※写真は2022年「全豪オープン」でのキリオス
((Photo by Kelly Defina/Getty Images)
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