ニュース News

コーチが明かす、セレナのメッセージがバーティにテニスへの復帰を促した

「全豪オープン」でのバーティ

世界女王アシュリー・バーティ(オーストラリア)のジュニアの頃のコーチであったジム・ジョイス氏が、バーティがテニスからの離脱期間を取った後、復帰するきっかけとなる刺激を得た瞬間について明かした。その刺激をもたらしたのは、元世界女王セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)からのテキストメッセージだったという。スポーツウェブメディアSportskeedaが報じている。

バーティは「全豪オープン」のシングルスを44年ぶりに制したオーストラリア人選手となった。決勝で世界ランキング30位のダニエル・コリンズ(アメリカ)と対戦したバーティは、6-3、7-6(2)で勝利を手にした。絶対的な支配を見せつけるかのように、バーティはこの大会を通して1セットも落とすことなく、7試合でわずか3度しかブレークを許さなかった。

今回の優勝でグランドスラム優勝回数を3回に伸ばし、全てのサーフェスでの四大大会タイトルを獲得したバーティだが、常に自分のテニスの腕前にこれほどの確信を持っていたわけではない。2014年の「全米オープン」終了時に、バーティはテニスから一時離れることを発表した。

「チームと私は、今はプロテニスから一時的に離れるのが私にとって最善だという決断をしました。もちろんこれはとても難しい決断でしたが、たくさん考えた上で、これが正しい決定だと私たちは感じています」とバーティは当時の声明で述べた。

翌年、バーティは四大大会に一切出場しなかった。その代わりに、バーティはオーストラリアの女子プロクリケットリーグであるビッグ・バッシュ・リーグのブリスベン・ヒートというチームに参加。これにより、その年の終わりにはバーティの世界ランキングは571位まで急落していた。

ジョイス氏がオーストラリアの日刊紙クーリエ・メールの取材に対して明かしたところによると、この激動の時期に、バーティはグランドスラムで23度の優勝を誇るセレナからメッセージを受け取ったのだという。それは、テニスをやめないようにとバーティに訴えるメッセージだった。

「アシュリーがレストランにいた時だったと思う。セレナがメッセージを送って来たんだ。“あなたは引退するにはあまりにも惜しい選手だわ。戻ってくるべきよ”と」

2016年に段階的に復帰したバーティの世界ランキングは、272位まで上昇した。バーティは再びダブルスにも出場するようになり、ITFのシングルスの大会にも数回出場。ワイルドカード(主催者推薦枠)で「ウィンブルドン」の予選にも参戦した。しかしその後バーティは疲労骨折を負い、シーズンを終えることとなった。

本格的な復活は2017年に始まった。バーティはシングルスにより集中するようになり、キャリアで初めて世界ランキング100位内に入った。2018年の「全米オープン」では、グランドスラムで初めて2週目まで勝ち進んだ。

2019年の「全豪オープン」で、グランドスラムで初のベスト8進出を果たす。そして同じ年の「全仏オープン」では、さらに良い結果を出した。バーティは最後まで勝ち抜いて、初めてのグランドスラム制覇を成し遂げたのだ。

このタイトル獲得により、バーティは2019年6月に初めて世界ランキング1位となった。8月に3週間だけ大坂なおみ(日本/フリー)に1位の座を明け渡して2位に下がったが、それ以降は現在まで29ヶ月連続で世界1位の座を守り続けている。

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は「全豪オープン」でのバーティ
(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

空いた時間にテニスがしたい。そんなあなたのための単発レッスン予約サービス「テニモ」
単発レッスン予約、都度払いでOK。入会金、月会費は0円。関東中心にサービスを展開中。
詳細はこちら>>

WOWOWテニスワールド編集部

WOWOWテニスワールド編集部

facebook twitter

速報や最新ニュース、グランドスラム、ATP、WTAなどの大会日程と試合結果情報など、テニスのすべてをお届けします!

WOWOWテニスワールド

  1. Home
  2. ニュース
  3. コーチが明かす、セレナのメッセージがバーティにテニスへの復帰を促した