19歳で世界ランキング19位のエマ・ラドゥカヌ(イギリス)が、史上最年少で大英帝国勲章を受勲することになった。英BBCなど複数のメディアが伝えている。
ラドゥカヌは5つのランクに分かれる大英帝国勲章の最初のランクである「メンバー」として、エリザベス女王の新年叙勲者名簿に載った。19歳での受勲は史上最年少となる。テニス選手では、2019年に元世界王者のアンディ・マレー(イギリス)がテニスと慈善活動での貢献を認められて最高位となるナイトの称号を授かっている。
今回、ラドゥカヌ以外では、「東京オリンピック」で活躍した競泳のアダム・ピーティやシンクロナイズド高飛び込みのトーマス・デイリー、「EURO 2020」(欧州選手権)で準優勝したサッカーのイングランド代表チーム、元首相のトニー・ブレア、ジェームズ・ボンド俳優で知られるダニエル・クレイグなどもこの叙勲者名簿に名を連ねた。
ラドゥカヌは「女王陛下から大英帝国勲章をいただけるなんて光栄の至りね。2021年は素晴らしいサプライズにあふれていたけど、今回の件は中でも特別なものになったわ」と述べている。
ラドゥカヌは、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した「ウィンブルドン」で4回戦まで進出し、一躍注目を浴びるように。その後「全米オープン」では世界150位でエントリーしながらも予選から1セットも落とさずに勝ち上がり、グランドスラム初優勝。これは、1977年にバージニア・ウェイド(イギリス)が「ウィンブルドン」のチャンピオンとなって以来のイギリス人女子選手によるグランドスラム制覇だった。数々の記録を打ち立てたラドゥカヌは先日、「東京オリンピック」の金メダリストらを抑えてBBCの「年間スポーツ選手賞」を受賞していた。
正式なコーチを伴わずに大会に出場していたシーズン終盤にはグランドスラムで見せたような目立った活躍はなかったものの、ラドゥカヌはすべてを成長の機会として捉え、落ち着いた様子を見せてきた。その間に何人かのコーチとのトライアルを経て、新コーチがトーベン・ベルツ(ドイツ)に決定。その際にラドゥカヌは「とてもポジティブでチームに大きなエネルギーをもたらしてくれる」とベルツについてコメントしていた。「彼と一緒にいると誰もがつられて元気になってしまうの。チームの一員になってくれて嬉しいわ。彼は常にその場の雰囲気を盛り上げてくれるから、一緒に仕事をするのが楽しみ。このオフシーズンには彼ともっと親しくなるチャンスがあるから、このコンビがどうなるかはいずれわかることだわ」
なお、ラドゥカヌは12月中旬に新型コロナウイルスに感染してしまい、しばらく隔離生活を送っていた。のちに回復し、1月1日にはメルボルンで練習を行ったものの、準備が整っていないとして1月4日開幕の「WTA250 メルボルン」(オーストラリア・メルボルン/1月4日~1月9日/ハードコート)への出場を辞退している。今後は「WTA250 シドニー」(オーストラリア・シドニー/1月10日~1月15日/ハードコート)と「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月17日~1月30日/ハードコート)出場が予定されている。
(テニスデイリー編集部)
※写真はエヴィアンのアンバサダーを務めるラドゥカヌ
(Photo by Julian Finney/Getty Images for evian)
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