テニスの世界ランキング24位のレイラ・フェルナンデス(カナダ)の父でありコーチのホルヘ・フェルナンデス氏は、娘がテニス選手として成功するとは誰一人信じていない時もあったと明かした。しかし、彼は娘を信じることを決してやめなかった。
CBCスポーツとのインタビューの中で、2021年の「全米オープン」準優勝者であるフェルナンデスと父のホルヘ氏は、フェルナンデスの大躍進の一年を振り返り、個人として、そしてプロとしての2人の関係がどのように重なり合うのかを話し合った。スポーツウェブメディアSportskeedaが報じている。
スポーツ選手と親の関係について人々が投げかける批判に反応するかたちで、ホルヘ氏は娘のプロ選手としての将来を誰もが諦めた時があったと指摘した。しかし、彼一人だけは娘を信じ続けた。それゆえに、彼は今もフェルナンデスのコーチを務めているのだ。
「誰も心から彼女を信じなかった時や、人々が彼女は小柄すぎるとか、弱すぎるとか、才能がないと考えていた時、彼女を信じていたのは私一人だけだったということを、人々は理解しなければならない」とホルヘ氏は語った。
フェルナンデスも同じ心情を明かし、父は良いコーチであったことに加えて、自分の最大のサポーターであったと話した。フェルナンデスはまた、試合中に父の姿を見るだけで、最終的に物事は良くなるという自信で自分を満たすことができたと語った。
「父は試合前に私に言うべきことや練習中に期待すべきことを正確にわかっていて、それでいて私の最大のサポーターでもある。私に力をくれて、父に目を向けるたびに、私は自信を持ってどんなことでもできるし、どんな問題にも対処できると思うことができる」
ホルヘ氏は、親でありながらコーチでもあるのは簡単なことではないと明かし、その2つの感情は時に矛盾するということをその理由として挙げた。ホルヘ氏はフェルナンデスにフルタイムのコーチを見つけることを望んでいると認め、間もなくフェルナンデスにコーチがつくだろうと言い添えた。
「彼女が7歳の頃から辞めようとしているんだよ。僕がすることは全て、彼女がごく近い将来に独立できるようにするためのことだと彼女はわかっている。僕はこの先も常に彼女のチームの一員でいるけれど、目的は彼女に専属コーチをつけることだ」
ホルヘ氏はたくさんのコーチと面接をしてきたものの、彼とフェルナンデスが共有する構想に合ったふさわしいコーチはまだ見つけられていないと残念そうに語った。
「主義や目的、家族をどう見なすか、それにビジネスやレイラについて話し始めて、ただうまく調和しない時がある。僕たちはとてもプロフェッショナルだけど、ただ合わないんだ」とホルヘ氏は付け加えた。
※写真は「全米オープン」でのフェルナンデス
(Photo by Elsa/Getty Images)