世界ランキング2位のダニール・メドベージェフ(ロシア)が、ほとんどのプロテニス選手が直面する金銭的な不確実性について口を開いた。メドベージェフによると、フルタイムのコーチと理学療法士を伴って世界中の大会をまわるのは「かなり高くつく」ものになり得るという。スポーツウェブメディアSportskeedaが報じている。
テニス選手が稼ぐ金額は大会での成績にほぼ依存するため、金銭状況はきわめて予測不能なものとなる。インタビューの中で、メドベージェフはこうした不確実性について詳しく語った。メドベージェフは、1人の選手が1ヶ月に多ければ300万ドル(約3億4,000万円)稼げる可能性がある一方で、その翌月の収入が5万ドル(約568万円)にも満たない可能性もあると指摘した。
メドベージェフはまた、その月に選手がいくら稼ぐかにかかわらず、コーチ陣に対する出費は常に同額であるという事実を強調した。
「かなり正直に言うと、僕らは1ヶ月で最大300万ドル稼ぐこともできる。例えばグランドスラムで優勝した時だ。だが別の月には、5万ドルにも満たないこともある。そして支出は一定だ。チームを支えるために一定の額のお金がかかる。コーチがいて、フィットネス・トレーナーがいて、医師や理学療法士がいる場合もある」
さらに、宿泊や飛行機のチケットにかかるお金も、選手たちに高額の出費を強いるものだとメドベージェフは感じている。誰も伴わずに旅をすればお金を節約することができるとメドベージェフは認めたものの、それは成績に影響を及ぼすとすぐに指摘した。
「この全てにはかなりお金がかかる。例えば飛行機代や宿泊代も払わないといけないからね。その他に、チームの誰もが固定給と、成果に応じた歩合給を受け取っている。理論上はチームやコーチなしでツアーを回ることもできるけれど、そうしたら全然結果が出ないだろう」
米経済誌Forbesによると、メドベージェフは2020年8月から2021年8月までの間に合計1,390万ドル(約15億8,000万円)の収入を手にし、この期間において7番目に高収入のテニス選手となった。その間にコート上で得た収入の大部分は、2020年の「Nitto ATPファイナルズ」での優勝と、2021年の「全豪オープン」での決勝進出で獲得したものだ。コート外では、メドベージェフはラコステやボヴェを始めとする企業と多額のスポンサー契約を結んでいる。
コート上での成功にもかかわらず、メドベージェフの収入はビッグ3と比べるといくらか見劣りする。ロジャー・フェデラー(スイス)は2021年には5大会にしか出場しなかったにもかかわらず、驚きの9,060万ドル(約103億円)を稼ぎ出し、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は3,800万ドル(約43億円)の収入を得ている。もちろんその大部分は、彼らの人気と長い実績から手にしたスポンサー収入なのだ。
※為替レートは2021年12月20日時点
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