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NextGen最終戦の注目選手③~ポーカーフェイスな2世選手セバスチャン・コルダ

写真は2020年「全仏オープン」でのコルダ

2年ぶり4度目の開催となる「Next Gen ATPファイナルズ」が11月9日に開幕。2017年に始まったこの大会は期待の若手の登竜門であり、これまでにダニール・メドベージェフ(ロシア)やステファノス・チチパス(ギリシャ)、アンドレイ・ルブレフ(ロシア)、キャスパー・ルード(ノルウェー)など、現在世界トップ10にいる20代の選手たちも参戦してきた。そんな次代のトップ選手候補たちが集結する大会の注目プレーヤーを紹介していこう。

今回ご紹介するのは、世界ランキング39位の21歳、セバスチャン・コルダ(アメリカ)。ツアーでは今シーズンここまでに27勝を挙げており、これは今大会に出場するカルロス・アルカラス(スペイン)と並んで出場メンバーの中で最多タイだ。

元世界2位で1998年の「全豪オープン」を制したペトル・コルダ(チェコ)を父に持ち、母親も元プロのテニス選手という家庭に生まれたコルダだが、当初夢見ていたのはテニス選手ではなかったようだ。アメリカのフロリダで生まれ育ったコルダは、3歳でホッケーを始め、NHL(ナショナルホッケーリーグ)でプレーすることを思い描いていたという。しかし、「全米オープン」を観戦した9歳の時にテニスの夢を追い始める。

両親が元テニス選手だったこともあり、アンドレ・アガシ(アメリカ)、シュテフィ・グラフ(ドイツ)というテニス界を代表するビッグカップルとも以前から親交があったコルダ。父の祖国のレジェンドであるラデク・ステパネク(チェコ)とも交流を持つなど、ロールモデルには事欠かなかったであろう彼のアイドルは実はラファエル・ナダル(スペイン)。飼っている猫にナダルと名付けたり、2020年に「全仏オープン」で初対戦を果たした際にはウェアにサインしてもらったほどのファンとして知られる。

ツアー本格参戦を果たした今シーズンは、最初の大会となった「ATP250 デルレイビーチ」で準優勝、「ATP1000 マイアミ」で当時世界9位だったディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)らを破ってベスト8。そして5月の「ATP250 パルマ」で5試合すべてストレート勝利を飾りツアー初優勝。「ATP500 ハレ」でベスト8、「ウィンブルドン」では4回戦進出を成し遂げた。先日の「ATP1000 パリ」では3回戦で敗れたものの、メドベージェフ相手に第1セットを奪うなど、健闘している。

身長196cmと、高身長の選手が増えた現代のテニス界でも長身の部類に入るコルダだが、体重77kgと線はやや細い。テクニックに優れ、多彩なプレーを織り交ぜる彼は、母親から学んだこと、「コート上でポーカーフェイスでいること、ネガティブな感情を表に出さないこと」を教訓に、冷静さが光る選手だ。

「チャンピオンだった父を持つことはプレッシャーだろうと思う人は多いようだけど、そんな風には思わない。僕は自分のしていることが大好きだから」と、2世選手であることを重荷と捉えていない彼は、慌てることなく着実に自分の道を歩んでいる。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2020年「全仏オープン」でのコルダ
Photo by TPN/Getty Images

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